「鉱山跡地回復に税金が使われる」

業界インサイダーが警告

 現在、鉱山開発認可の条件として閉山後に環境を現状回復するなどの条項が付け加えられている。しかし、鉱山企業と仕事をしてきた環境学者が、「政府と鉱業界が閉山後の現状回復と真剣に取り組まない限り、今後、閉山後の現状回復がされないままで放置される鉱山跡地の自然環境回復に何百億ドルもの税金が使われる可能性が高い」と警告している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 QLD大学の持続性鉱物資源研究所のピーター・アースキン博士は、「鉱山跡地の現状回復のために州政府は保証金を取っているが、保証金の額はとても十分とはいえず、鉱山企業が跡地をそのまま放置した方が安上がりという結果にもなりかねない。過去には現状回復の条項もないまま、閉山後に鉱山企業がそのまま施設を畳んで引き揚げたという鉱山跡地が全国に5万箇所ある。

 さらに、そのような過去を繰り返さないためにも、鉱山企業が利益を出している間に環境の回復を加速度的に進めていくべきだとしている。

 QLD州は原状回復の保証金だけで53億8,000万ドルを現金または銀行保証の形で預かっており、NSW州も18億ドルを預かっている。しかし、アースキン博士は、「鉱山の環境を回復するためにはその額の3倍から10倍かかる。企業が鉱山開発認可申請する時に様々な内容の現状回復目標に同意しているが、ところが言葉の内容があいまいなため、鉱山の採掘寿命の間にはかなり柔軟に解釈されることになる。現に私が見てきたのは、回復する目標である現状がなし崩しにされていくことだった」と語っている。また、「原状回復される鉱山跡地がだんだん減ってきている。また、古い原状回復跡地も、政府や鉱山会社の説明通りということはほとんどない」と警告している。さらには、現在の鉱物資源価格低下で鉱山企業から現金を回収することも難しくなるとの意見もある。
■ソース
Industry insider warns taxpayers may foot bill for mine rehabilitation unless government, industry step up

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