豪、米の派兵要請を拒否する見通し

タンブル、対ISでアボットと一線を画す

 アメリカ政府は、オーストラリア政府に、イスラム国(IS)との戦いに増兵を要請したが、オーストラリア政府はこれを拒否する見通しと伝えられている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 トニー・アボット前首相、ケビン・アンドリューズ前大臣らはシリアのISとの戦いに地上兵力を派遣することを唱え、さらに経費もかかり、困難で、10年以上かかる長い戦いになるだろうと予言、スコット・モリソン財相がアンドリューズ議員を叱る発言をしている。すでにタンブル首相は、「ISとの戦いは、冷静、客観的、プロフェッショナルかつ効果的でなければならない。シリアへの地上兵力派遣は逆効果」と発言している。

 今週初め、米政府のアッシュ・カーター国防長官は、シリア、イラクの対IS有志国に向けて増兵を要請していた。

 豪政府のマリス・ペイン国防相は、「40か国ほどが米政府の要請を受け取っており、政府は現在検討中だ。わが国はイラクとシリアに多大な努力をしている。最近になって他の国も参加したことをうれしく思う。アメリカは対IS戦において他の戦略も探っている。現段階では地上戦力派遣までは要請されていない。わが国としては、アメリカと協力して何が可能か考えたい」と述べている。

 2014年10月、豪空軍ジェット機がイラクのISに対する空爆に動員された。2015年9月にはアボット前首相が、豪空軍ジェット機による空爆をシリアのISにも拡大すると発表した。12月始め、イギリス議会は同国空軍を地域合同軍事作戦に参加させる決議を行った。

 シリアは2011年以来バシャー・アル・アサド大統領の独裁に対する蜂起以来内戦が続いており、ISを含めた複数の勢力が相互に敵対する状態が続いている。国民20万人が死亡、400万人が難民化している。また、ロシアがアサド大統領を支持してIS陣地を攻撃していると発表しているが、IS以外の反アサド派陣地を攻撃しているとの非難が出ており、さらにトルコが領空侵犯としてロシア空軍機を撃墜し、状況が複雑化している。
■ソース
Australia likely to reject US request to send more forces to fight Islamic State

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