労働党の「難民受け入れ増加」拒否

モリソン移民相、難民に強硬政策

 国連難民高等弁務官(UNHCR)は、現在、自分の土地を追われ、難民キャンプなどで暮らしている人口は世界中で5,100万人に達し、第二次世界大戦後最大の数字になっていると発表した。これを受けて「オーストラリアは難民受け入れ枠を増やすべきではないか」とする野党労働党に対して、スコット・モリソン移民相は難民枠拡大を拒否した。

 UNHCRでは、「シリア内戦が長期化していることとアフリカ各地で情勢の混乱があることで自分の土地を離れている人が昨年より600万人増えている」と述べている。また、難民認定を受けている人は世界中で1,700万人に達し、また100万人以上が難民認定申請中、さらに3,330万人が自分の土地を離れて自国内で難民生活を強いられている。

 労働党のリチャード・マールズ移民スポークスマンは、「我が国の年間人道移民受け入れ枠、13,750人は少なすぎる。せめて労働党の目標枠20,000人まで拡大すべきだ。世界的な悲劇に対して我が国が心の寛さを示すべき時ではないか。現政権はその点で非常に狭量だ」と発言した。

 これに対して、モリソン移民相は、「世界の難民問題については我が国は十分に務めを果たしている。我が国は難民と人道的措置を必要としている人々を定住させる点では第三位に入る。難民船を阻止したおかげで新たに4,000人分の枠が広がった」と語っている。

 現在、シリア内戦で自分の土地を追われた人の数はレバノン領に100万人、トルコに100万人、ヨルダンにもかなり大勢のシリア国民が逃れており、テントの難民キャンプ暮らしをしている。UNHCRでは、「シリア難民だけでなく、100万人規模の難民を受けているレバノンやヨルダンなどの国への支援も必要になっている」と語っている。しかし、モリソン大臣は、「難民の数が増えたことを口実に難民がオーストラリアに船で渡ってきていいということではない」と発言している。

 パプアニューギニアのマヌス島とナウルの領外難民収容センターではようやく難民認定申請の処理が進み始めている。(NP)

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