「診察料と医学研究連結は間違い」

ノーベル賞受賞医学者が政府批判

 保守連合政府の予算法案は各界から批判を呼んでおり、5月の予算案発表以降保守連合支持率もじりじりと下がり続けている。国民の大半が、「財政黒字回復に向けた予算案」の必要を認めているが、弱者への予算を削り、強者への予算を温存するという不公平予算のあり方に批判が挙がっている。そのため、「政府がなぜこのような予算案を強行しようとするのか?」をいぶかる声も多い。

 政府の不人気予算案の一つにGP診察料$7患者負担がある。この収入を財源として「医学研究」助成金制度を設立する計画である。

 しかし、8月26日にはノーベル受賞医学者のロルフ・ジンカーナーゲル教授が、「この二つはそれぞれいい政策と思うが、二つを連結することは間違い」と批判した。ジンカーナーゲル教授は、ピーター・ドハティ教授とともに免疫系がウイルスに感染した細胞を判定する機序を突き止め、1996年にノーベル医学賞を受賞した。

 オーストラリア国立大学(ANU)からメダルを受けるため、オーストラリアを訪れているジンカーナーゲル教授は、「医学研究基金を設立することはいいことだ。それに疑問はない。財源も特別に考えないが、たとえば宝くじなどでもいいのではないかと思う。また、医者にかかる自覚を促すために少額の診察料を徴収することも悪くないと思う。しかし、その$6か$10程度の診察料を医学研究基金にするというのはどうかと思う。基金の財源は政治的にも社会的にも問題にされないような項目がいいのではないか」と語っている。

 政府は、「医学研究基金はGP診察料制度が通過することが条件だ」と頑なになっており、診察料については労働、緑、パーマー統一3党が反対している。また、診察料制度を提案したテリー・バーンズ氏がカソリック・ヘルス・オーストラリアで講演し、「$7を$5に減額し、医学研究基金ではなく医師に非課税で支払われることとする。また、臨床診断撮像などのサービスには適用しないことや年金、福祉受給者などは診察料を補償する増額を行う」などの修正案を披露した。また、IVFなどのサービスにメディケアの補助を適用することには、「IVFサービス機関の底なしの金儲けになるだけ」と批判している。(NP)

http://www.smh.com.au/federal-politics/political-news/linking-gp-copayment-with-medical-research-fund-a-mistake-says-nobel-prize-winner-20140825-1088lt.html

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