アボット首相、増税説を否定する

急に研究の重要性を力説

 8月26日、トニー・アボット連邦首相は、「主要予算法案が成立しなければ増税と研究予算切り詰めもやむをえない」という閣僚発言を否定した。しかし、マシアス・コーマン予算相は、「もし、緊縮財政予算法案が受け入れられなければ将来の政府が増税しなければならなくなるだろう」と改めて強調している。

 これまでも閣僚と首相の間で意見の相違が現れ、閣僚が引き下がることは何度もあった。しかし、保守連合政権が野党に歩み寄ることで予算法案を通すのではなく、居丈高な恫喝で野党を屈服させようとする態度が目につくため、労働党、緑の党の大手野党だけでなく、3人の上院議員を擁するパーマー統一党(PUP)やその他の弱小政党も反発を強めている。PUPは、大手野党と歩調を合わせ、$7GP診察料患者負担を絶対しない、法案は死んだと語っている。

 26日、メルボルンのマカラムがんセンターを訪れたアボット首相は、「政府は国内研究を大きく拡大したい。私の政府は科学を支持し、研究に献身する政府だ」と語り、政権獲得直後からの科学部門縮小廃止の政策から突然のように科学重視発言をした。また、コーマン発言に対しても、「我々は増税を支持しない。減税支持だ。時間をかけてでも我が国の大規模な税制改革を望んでいる」と語った。

 しかし、コーマン予算相は、アボット発言の後に再び、「増税か、支出大幅切り詰めか」と強調しており、これまでのような閣僚が首相発言で前言を撤回するのとは様相が違っている。ただし、国民党のバーナビー・ジョイス農業相の、「現在の財政は命取りになりかねない財政的皮膚がん」という発言を支持し、「非常にカラフルな言い回しだが、基本的にバーナビーは正しい。しかし、強調しておきたいのはこの予算全体の目的は我が国の将来を救うことにある」と語った。

 労働党の上院幹事、ペニー・ウォング議員は、「我が国の指導者の立場にある者が、財政的皮膚がんだとか予算緊急事態などと我が国の経済を悪く悪く見せようとする発言を繰り返す居丈高な恫喝はむしろ経済を危機に陥れることになりかねない。この政府はそのことをまったく理解していない」と語っている。また、「労働党は保守連合の恫喝に屈しない」としている。

 25日にはPUPのグレン・ラザラス上院議員が、「アボット政権は増税を言い出しているが、そんなことをすればアボット政権自身の政治的自殺でしかない」とやはり、政府の恫喝に反発しており、今のアボット政権は発言ごとに窮地に陥っていく状態にある。(NP)

http://www.smh.com.au/federal-politics/political-news/tony-abbott-hoses-down-tax-hike-threat-and-spruiks-importance-of-research-20140826-108djn.html

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