古い排出量削減計画に出資

連邦政府の措置に懸念

 連邦政府の「直接行動」気候変動対策計画の基金が逆競売方式で排出削減量単価を最小に見積もった企業・団体に与えられるが、何千万ドルもの基金が何年も前から排出削減プロジェクトを進めてきた企業に交付されており、一部の企業が政府助成金を二重取りしているのではないか、また目標値を達成できないのではないかとの懸念を訴える声が出ている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 この基金は「排出量削減基金」と名付けられており、先月の逆競売では、2020年の削減目標値に向けて年間合計540万トンの温室化ガス排出量削減の見積もりを出した複数の企業に合計6億6,000万ドルが交付された。この数字に、グレッグ・ハント環境相自身は、「驚くほどの成果だ」と語っている。LMSエナジーの場合、同社の埋め立て地ガス採取プロジェクトには1億ドルを超える額の助成金が交付された。

 しかし、ABC放送のレイトライン番組で、LMS社の28件のプロジェクトのうち、少なくとも25件がすでに完成しており、いくつかは10年以上も稼働していることが明らかにされた。複数のアナリストが、「なぜ、長年操業している埋め立て地ガス採取企業に助成金が与えられるのか分からない」と疑問を呈している。

 NSW大学エネルギー環境市場センターのイアン・マギル博士は、「その企業がどういう条件で入札に参加できたのか、正しく資格を得たのか」と疑惑を明らかにしている。また、「既存のプロジェクトや施設については、立証責任をかなり高く設定すべきだが、現実にそのような条件が達成されているかどうか。しかも先月の逆競売では、助成金の半分近くが埋め立て地ガス・プロジェクトに与えられている」と語っている。

 クライメート・スペクテータのトリスタン・エッズ編集長は、「埋め立て地ガス・プロジェクトは3か所から収入が得られる。まず発電した電力、さらに「再生可能エネルギー目標」運営機関から再生可能エネルギー証明を得られる。さらに、埋め立て地のメタン・ガスが大気中に放出されることを防ぐため、クレジットが得られ、これを売却することでさらに利益が得られる。政府のプログラムから助成金を得ているプロジェクトはこの入札に参加できないはずだが、今回の入札はちょっとおかしなところがある」と語っている。
■ソース
Concerns raised after Federal Government awards millions of dollars to old emissions reduction projects

http://www.abc.net.au/news/2015-05-27/carbon-abatement-auction-goverment-awards-millions-old-projects/6500716

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