国連機関がアボット政権に警告

閣僚のトリッグズ人権擁護委員長攻撃に

 ジリアン・トリッグズ人権擁護委員長が政府の難民政策などを人権問題の側から批判しているのに対して、トニー・アボット保守連合政権のアボット首相、ジョージ・ブランディス法相、ピーター・ダットン移民相らが「辞任しろ」などの攻撃を続けているが、遂に国連機関がアボット政権に対して、「トリッグズ人権擁護委員長攻撃をやめるよう」警告した。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。

 国連のマイケル・フォースト人権擁護状況特別報告者は、トリッグズ教授が政府閣僚の執拗な攻撃の的になっていることでアボット政権に対して説明を求める書簡を手渡していたことが明らかになった。しかし、その後にもダットン移民相が、「トリッグズ委員長は恥さらし、辞任せよ」と発言を繰り返した。

 書簡は2月にジュネーブでオーストラリア代表団に手渡されたもので、警告に含めて、アボット政権の対応は国連人権理事会に提出する報告書にも書き加えるとしている。また、政府閣僚がトリッグズ教授に言論攻撃していることを深く憂慮し、「委員会予算を削ったアボット政権の行動は入管収容所に児童を監禁することを批判したトリッグズ教授に対する報復措置か?」と質問している。

 4月24日付でアボット政権は、「委員会メンバーを取り除くことは考えていない。また、委員会の独立性を尊重し、委員会が政府に批判的になることがあることも認めている」と答えている。さらに、「政府は委員会の勧告に常に同意できるものではないが、国内において熱心かつ多様な議論が行われることを歓迎するものであり、陣形擁護委員会がその議論に建設的な役割を果たすことを認識するものである」と述べ、ジュネーブにおける豪国連大使のジョン・クィン氏の署名が入っている。

 しかし、その後も繰り返されているダットン大臣のトリッグズ教授批判の内容とは大いに食い違っていることも指摘されている。また、6月5日には、「トリッグズ教授が、政府の難民船追い戻し政策とバリ・ナインの2死刑囚の処刑を結びつける発言をした。言語道断の中傷だ」とダットン大臣がトリッグズ教授非難を繰り返したが、その後、そのトリッグズ発言がオーストラリアン紙の誤報だと判明、ダットン大臣が新聞の誤報だけを根拠にトリッグズ非難していたことが明らかになった。

 一方、トリッグズ教授には、VIC州控訴裁判所のクリス・マクスウエル判事、初代連邦人権擁護委員長のブライアン・バーデキン氏、人権法センターのエミリー・ハウイー部長らが支持を表明している。
■ソース
Revealed: How the UN told Abbott government to back off on Gillian Triggs

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