インドネシア、アボット政府の回答要求

人間密輸業者に支払いの疑惑続く

 オーストラリアの国境警備当局者が拿捕したインドネシアの難民船の船長と船員に一人当たり$5,000前後の現金を渡し、難民をインドネシアに連れ帰らせた疑惑が広がっており、インドネシア政府はオーストラリア政府に正式説明を要求している。ジュリー・ビショップ外相、ピーター・ダットン移民相、マシアス・コーマン予算相は支払いを否定しているが、トニー・アボット首相は、「作戦については話せないが、政府は難民希望者をインドネシアに追い返すためにはどんな手段でも取る」として、現金支払いを否定も肯定もしていない。しかし、インドネシア警察当局が船長らから現金を没収したことを認めている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 インドネシア当局はインドネシアに連れ戻された難民希望者が主張する現金支払い問題の捜査を独自に開始しており、インドネシアのレトノ・マルスディ外相は、駐ジャカルタ豪大使を呼び、事実関係の説明を求めた。しかし、6月14日もアボット首相は現金支払いの事実を否定も肯定もせず、「ただ一つ言えるのは政府は難民船を阻止したということだけだ。オーストラリアにとって良いことであり、インドネシアにとって良いことであり、より良い世界を望んでいるすべての者にとって良いことだ」と語っている。

 労働党のリチャード・マールズ影の移民相は、「アボット首相が『地上の屑』と呼ぶほどだった人間密輸業者に納税者の税金を支払って難民希望者をインドネシアに連れ戻す取引をするというのは奇妙な話だ。人間密輸業者にとって、難民船をオーストラリア領海まで動かすだけで莫大な金をオーストラリア国民から受け取れるうまいもうけ口になるはずだ」と首相を批判している。また、マールズ議員は、3人の大臣が否定しながら、アボット首相だけは否定も肯定もせず、地域諸国の協力で難民問題を解決することを提唱してきたインドネシア政府に比して、単独対策を取ってきたアボット政権がインドネシア政府の「説明要求」にも応じないことでインドネシアとの外交関係がさらに悪化することを警告している。
■ソース
Asylum seekers: Tony Abbott continues to dodge questions on alleged boat turn-back payment to people smugglers

http://www.abc.net.au/news/2015-06-14/abbott-dodges-questions-again-about-boat-turn-back-claims/6544558

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