温泉の熱湯に落ちた男性、友人の機転で助かる

SA州北東端で、フライング・ドクターが賞賛

 オーストラリア大陸の中央部の地下には広大な地下水帯があり、地圧のため、井戸を掘るとひとりでに噴き出す自噴泉になる。しかも、わき出る水の水温は摂氏100度にもなることがある。この地域は大鑽井(だいさんせい)盆地と呼ばれている。

 9月14日、SA州北東端バーズビル・トラックからはずれたミラ・ミッタ掘り抜き井戸で、アデレードからの旅行家は一行の一人、58歳の男性がわき出ている湯に落ちた。温度は摂氏80度から90度程度と推定されており、体の80%に二度の火傷を負った。

 仲間は男性を湯から引き揚げるとすぐに男性の衣服を脱がせ、体中を水で冷やす応急処置をするとともに救難ビーコンのスイッチを入れた。

 飛行機で駆けつけたロイヤル・フライング・ドクター(RFDS)救急隊員が現場で応急処置を行い、鎮痛剤を打ち、アデレードに空輸、ロイヤル・アデレード病院の火傷部に移した。男性は重体と伝えられているが、RFDSのマイケル・ペンノ主任飛行看護師は、「仲間の応急処置は申し分なかった。また、すぐさま救難ビーコンを起動したのも適切な処置だった」と賞賛している。また、「仲間の一人は男性を引き上げる時に負傷しており、地元で治療を受けている」と発表している。

 大鑽井盆地は、SA、NT、QLD、NSW各州・準州にまたがっており、SA州博物館のベン・マクヘンリー地質学学芸員は、「しばしば、2kmから3kmほどの深さから汲み上げており、その深さになると岩層そのものが摂氏100度にもなる。地層は150万年前のジュラ紀に内海によって形成され、砂岩、泥岩、粘板岩が交互に積み重なっており、QLD州の大分水嶺に降った雨が、150万年前の岩盤の間を伝って、この地域の地下に溜まる。しかも、SA州の地下から汲み上げられた水を炭素14で年代測定して、200万年前にQLD州に降った雨水と判明したことがある。QLD州の地表からSA州の地下まで200万年かかって流れ着いたのだ」と語っている。
■ソース
Birdsville Track bore burns victim has friends’ quick thinking to thank, RFDS says

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