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カンタス航空、コロナ禍からテイクオフ

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22年度通期決算、赤字を大幅縮小

Photo: Qantas Airways

 豪州の航空最大手、カンタス航空は25日、2021/22年度(21年7月1日〜22年6月30日)の通期決算を発表した。傘下のジェットスターなどを含むグループ全体の売上高は91億800万豪ドルと前年度比53.5%増となり、コロナ禍前の18/19年度(179億6,600万豪ドル)の約5割の水準まで回復した。

 営業利益に近い「税引き前基礎的収支」は18億5,900万豪ドルの赤字(前年度比4.8%減)、資産売却などの一時的要因を含む「税引き前法令収支」は11億9,100万豪ドルの赤字(48.2%減)とそれぞれ赤字幅を縮小した。

 カンタスは2020年以降、コロナ感染拡大による国境閉鎖やロックダウン(都市封鎖)で大打撃を受けた。旅客輸送容量を示す指標「有効座席キロ」(ASK=総座席数×輸送距離)は、コロナ禍前の18/19年度比で19/20年度74%、20/21年度19%、21/22年度33%と著しく落ち込んでいた。しかし、コロナ禍からの経済再開を背景に、21/22年度第4四半期(4〜6月)のASKはコロナ禍前の63%まで回復した。

 累積赤字は、コロナ禍のピーク時に64億豪ドルに達していたが、経済再開とリストラを背景に6月末時点で40億豪ドルまで圧縮したとしている。

 決算発表を好感して、シドニーの豪証券取引所(ASX)ではカンタス航空の株価が急上昇している。同社株は25日午後1時現在、前日終値比で約5.4%高い1株4.875豪ドル前後で取引されている。

■ソース
FY22 Results Presentation, Qantas Airways Limited, 25 August 2022

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