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コロナ禍の経済対策で実績も、急な利上げで国民生活に副作用 オーストラリア中銀のロウ総裁

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「24年まで利上げしない」と過去に発言 想定外だった激しいインフレ

豪準備銀(RBA)のフィリップ・ロウ総裁(Reserve Bank of Australia)

 9月17日に7年の任期切れを迎える豪準備銀(RBA)のフィリップ・ロウ総裁は、ニューサウスウェールズ大学(商学専攻)在学中からアルバイトでシドニーのRBA本店に出入りしていたという。入行後は出世階段を駆け上り、2016年9月18日に副総裁から昇格した生え抜きだ。

 20年以降のコロナ禍に際し、同国初の実質ゼロ金利政策と量的緩和を導入した。政府の財政出動と二人三脚で景気対策に取り組み、景気の落ち込みや失業率を主要先進国と比べて低水準に食い止めた実績は、高く評価されている。

 しかし、経済再開後の急激なインフレを抑え込むため、昨年5月以降、13カ月間で4ポイントという前例のない急ピッチな利上げを継続中だ。住宅ローン金利の上昇など、国民の財布に金融引き締めの副作用が広がり、風当たりが強まっている。

 ロウ氏は以前、「24年までは利上げを行わない」と明言していた。インフレ予測を見誤ったことも世間の低評価につながっている。

 インフレが高止まりする一方で利上げに対する国民の反発は強まっている。ロウ氏が続投するにせよ、新総裁が就くにせよ、綱渡りの金融政策運営を強いられることは間違いなさそうだ。

■ソース

Governor Philip Lowe(Reserve Bank of Australia)





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