連邦警察、テイラー偽造文書事件捜査打ち切り

シドニー市長攻撃文書偽造に大臣関与立件不可能

 アンガス・テイラー・エネルギー相が、シドニー市ウェブサイトからダウンロードしたとする文書を使ってクロバー・ムーア・シドニー市長宛の書簡で市長を非難した事件で、同じ文書がニューズコープ・オーストラリア系のタブロイド紙に掲載されたため、テイラー大臣の引用した文書の数字が何者かによって改竄されていたことが明らかになった。

 この問題を重視した労働党がNSW州警察に「公文書偽造事件」として捜査を依頼していたが、NSW州警察はその後、一件を連邦警察(AFP)に送付して、AFPの捜査に委ねたが、このほど、AFPが、「文書の改竄にテイラー大臣が関与したとすることは不可能」と結論して捜査を打ち切った。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 テイラー大臣は、文書の数字を元にして、「シドニー市は公務員の海外出張に何百万ドルも使っている」と非難した。その文書がさらにシドニーのタブロイド新聞に転載され、同じようにムーア・シドニー攻撃に用いられた。

 しかし、シドニー市の出張旅費は実際には数千ドルで、テイラー大臣が、「シドニー市ウェブサイトからダウンロードした文書そのままだ」と反論したが、シドニー市側は、「オンライン文書にも正しい数字が記載されている。また、データを調べても過去に訂正された事実はない」と突っぱねている。

 さらに、テイラー大臣の事務室が証拠文書の提出を拒否したため、捜査は困難になっていた。

 AFPは、問題の文書が誰に書き換えられたにせよ被害は小さく、さらにテイラー大臣がムーア市長に謝罪しており、AFPの人的物的資源を使って捜査する必要があるかどうかも考慮したとしている。

 AFPの結論をテイラー大臣は歓迎し、「労働党が政治的目的のために警察を乱用した」と労働党批判を展開したが、労働党側は、「偽造文書が降って湧いたわけではない。誰かが偽造したことは確かだ。まっとうな政府なら、テイラー大臣の事務室に対して説明を要求して当然だ」と反論している。
■ソース
AFP drops Angus Taylor investigation over his use of allegedly forged documents in attack on Clover Moore

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