SA州医療機関、N95マスク滅菌再利用検討

現場の医療従事者に深刻な防護具不足

 最近、一般市民にもマスクが必要かどうかの論議が活発になっているが、その陰に当のコロナウイルス感染患者を救う医療の現場でマスクや防護具の深刻な圧倒的不足が問題になっている。

 そのため、SA州保健局では防護率の高い医療用のマスク、N95を使用後に滅菌し、再利用することも検討している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 世界各国でマスクの増産が始まっているが、医療現場ではいまだに防護具全般の不足が伝えられている。また、中国からの輸入防護具に不具合が発見され、ヨーロッパの数カ国、オーストラリアなどで国境警備部が中国から不良防護具を押収するなどしており、より供給不足を加速している。

 SA保健局は、病院職員に対して、N95マスクはもっとも重篤なコロナウイルス患者治療の場合にのみ着用するよう指示するなどしており、不足がちなマスクを滅菌した上で再着用を指示する見込み。

 Central Adelaide Local Health Network’s (CHLHN)感染症部長のデビッド・ショー医師のビデオで、SA州保健局が使用済みのN95マスクを回収して滅菌した上で再使用することを検討していることが伝えられている。

 ショー医師は、「N95マスクが世界的に不足しているが、医療現場でN95を確保することは非常に重大な問題だ。これまで誰もやったことのない画期的な方法が計画されている。使用済みのN95マスクを処理し、滅菌し、安全にしてから再使用しようというのだ」と語っている。

 さらに、「SA州保健局がロイヤル・アデレード病院で使用済みのN95を回収し、安全な再処理法を開発することになっている。医療用オートクレーブの使用もありえる」としている。

 SA Salaried Medical Officers Association会長で緊急専門医のデビッド・ポープ医師は、「N95の滅菌はいままで誰もやったことがないだけに気がかりだ。そういうマスクを清浄化するというのは普通のことではないから清浄化する方法というと誰も分かっていないと思う。そもそも使用済みマスクが適切に滅菌できるのかどうかも分かっていない。そして、回収したマスクの滅菌に携わる人こそもっとも高濃度のウイルスにさらされる懸念がある」と語っている。

 また、テストケースが、コロナウイルス患者の多いロイヤル・アデレード病院で行われることも、回収したN95の処理に関わる人々がウイルスに感染する可能性を高めるのではと語っている。
■ソース
SA Health looks to ‘sterilise, reprocess’ N95 masks as staff face PPE shortages in coronavirus fight

新着記事

新着記事をもっと見る

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る