【WH日記】海外の経験を基に地元を盛り上げたい – 藤野克哉さん

みんなの「ワーホリ・ダイアリー」

海外の経験を基に地元を盛り上げたい

第65回 今回登場のワーホリ・メーカーは?

藤野克哉さん


1991年まれ・福井県出身
政治家の家系の家に生まれ、地元を盛り上げようとする人たちの姿を見て、本格的に政治について考えるように。海外で福井県の知名度を上げるヒントを得ようと、昨年10月に来豪。日本食の市場調査のため、日本食のレストランや流通業者など現場の最前線で学びながら、これからの政治に必要なグローバルな視点を磨く


「将来何がしたい?」と聞かれて、すぐに答えられる若者はそれほど多くない。この記事ではお決まりの質問だが、藤野さんは即答で「地元の福井を盛り上げたい」と答えてくれた。その返事の速さは彼の決意の表れだろう。

政治家の家系の家に生まれた藤野さんだが、学生時代は選挙活動に巻き込まれるのが嫌いだったという。

「血縁者に政治家が多かったので、漠然と将来は政治家にならないといけないと思ってました。でも政治家って良いイメージがないじゃないですか。嫌でしたね」

そこで家から距離を置き、就職の際には建設業に進んだ。しかし現場監督として全国を飛び回るうちに、どこへ行っても「地元の福井が一番だ」と感じ、地元をどうにかしたいという思いを強めたという。更に、政治家を志す同世代の仲間や地元を盛り上げようとする企業家たちとの出会いもあり、ついに藤野さんは本格的に政治について考えるようになる。

「地方が今、力を付けていかないといけない。このままだと少子化や過疎で、福井はお先真っ暗なんです。でも何とかしようと頑張っている若い人たちはいて、やっぱり政治で地元を盛り上げたいと思うようになりました」

政治について勉強を始めた藤野さんだが、その上で経験したかったのが海外生活だった。今の世の中では政治を考える上でも海外での経験が必要になると感じていたからだ。世界一周旅行をした知り合いに勧められたこともあり、ワーキング・ホリデー(WH)ビザを取得し、昨年10月に来豪した。

知らないことに挑戦する大切さ

藤野さんには来豪する前からある目的があった。日本食の市場調査だ。オーストラリアで日本食人気が高まっていると聞き、実際に日本食がどう普及しているのか興味を持ったという。これまで飲食の知識はなかった藤野さんだが、日本食が海外でどう好まれているのかを知ることができれば、世界に福井をアピールする時のヒントになるかもしれないと考えた。しかし、いざ現地の日本料理店を訪れると、驚くことが多かったという。

「経営者が日本人ではなかったり、日本で見たことのないような食べ物が日本食として販売されていたりしました。そして、そんな食べ物が日本食と思われていることに驚きました」

藤野さんは、更に日本食の実態を深く知るため、食べ歩いた中で「日本食だ」と感じた日本料理店「鱒屋レストラン」で働き始めた。すると、また新しい発見があった。地元のオージーたちが日常的に店を訪れていることから、日本食人気を肌で感じたのだ。また同時にきちんとした日本食が届いていない現状に、今後も日本食が広がる可能性も感じたという。

来豪からちょうど4カ月が経ったころ、地元福井県で政治家を目指す同世代の仲間が市議会議員に立候補することが決まり、支援のため一旦福井に戻ることを決めた。選挙活動を3カ月間手伝った末に、仲間は見事当選。地元のために頑張る若い仲間たちに改めて刺激を受けたという。

「選挙活動の中で地元への思いを伝える仲間の姿にも感動しましたし、この人だけに頑張らせたらいけないなと。僕も一緒に地元を盛り上げていきたいと思いました」

日本食の流通業者でも日本食について学んだ
日本食の流通業者でも日本食について学んだ

決意を新たにした藤野さんは、オーストラリアで更に行動の幅を広げた。日本の文化や伝統を正しく伝えるため、これまで出会った料理人や協力者を中心に日本食の料理教室を開講することを決めたのだ。料理教室の立ち上げは初めてだが、福井県産の陶器、刃物などを作る職人の技術も紹介するなど、福井をアピールすることも計画中だ。現在は出資者も決まり、1年以内の開講を目指しているが、藤野さんはビザの期限のため、日本から運営の支援を続けるという。日本食を通して日本の文化や伝統に興味を持ってもらい、そこから福井県などの日本の地方にも興味を持ってもらえるよう活動を続けていくという。最後にWHとして過ごした期間を振り返ってもらった。

「自分がわくわくすることを常に求め、知らなかったことにチャレンジできて良かったと思っています。今まで知らなかった仕事や価値観、考え方を知ることができました。この経験はきっとこれから僕の将来に生きると思います」

新しいことに挑戦することができる彼が、どう福井県を盛り上げていくのか、楽しみにしたい。

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