分かりやすく解説!為替の世界「それって円高? 円安?」

第1回 それって円高? 円安?

今月号より外国為替のコラムを担当させて頂くことになりました。よろしくお願いします。オーストラリアにお住まいの皆様にとって、為替はよく話題に上るテーマである一方で、よく分からないという声も頻繁に聞きます。それには、為替の分野そのものである場合と為替市場の予想が難しいという意味である場合があるようです。本コラムの最初の数回は、まず為替の世界に慣れて頂けるよう基本的な話をしたいと思います。

第1回目は、皆様にとっておなじみの為替レートの話です。私たちがニュースやインターネットなどでよく目にする為替レートは、1豪ドル=80円というように表現されています。日本語のメディアでは大抵円高・円安と表現されるため、80円と79円ではどちらが円安、あるいは円高なのか混乱を招くことがあります。

為替レートの理解を難しくしている原因は、値段に値段が付いていることです。豪ドルという値段に日本円の値段が付いていることが為替をややこしくしています。このような際、一方の通貨を物に置き換えてみるとシンプルに捉えられます。昨日の為替レートが1豪ドル=80円で今日が79円になった場合、昨日は豪ドルという物を1個買うのに80円必要だったところ、今日は79円で買えることになります。今日は少ない円で同じ物が1個買えるのですから、円の価値が上がった、つまり円高になったということになります。

今は日本円の価値を考えましたが、視点を豪ドルに移してみるとどうなるでしょうか。今度は、豪ドルで日本円という物を買うという頭の切り替えが必要になります。つまり、1豪ドルで日本円という物が幾つ買えるのかという考え方をします。先程の例では、昨日は日本円という物が80個も買えたのに、今日は79個しか買えないと考えます。同じ1ドルで今日買える物の数が少なくなったわけですから、豪ドルの価値が下がった、つまり豪ドル安になったわけです。

いずれの外国通貨でも日本円に対しての換算レートは1単位に対して何円という値付をするのが慣例となっているため、数字が大きくなるほど円安、小さくなるほど円高と自然に覚えている人も多いかと思います。しかし、私たちのようにオーストラリアに住み豪ドルで生活している場合、いつも日本円の価値を基準にしているわけではありません。どちらの通貨に視点を置くかで頭の切り替えが必要となります。


KVB Global Markets
取締役日本部門ヘッドチーフFXカスタマー・ディーラー
山田悟

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