シドニー・ハーバーに価値付けの試み

「開発などの基礎資料にしたい」

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)がシドニー・ハーバーの価値付けを掲載している。

 報告書の著者で資源経済学のキャロリン・ホイシングトン氏は、この報告書の目的を、「計画を建てる時に、ハーバーの未来にとって何がもっとも重要かという検討資料にするためで、金銭的利益は必ずしも最重要とは限らない」と述べている。

 この報告書は、シドニー海洋科学研究所の依頼を受けて3年をかけて調査したもので、ハーバーの生物理学的な研究に経済的評価を加えることが目的。いずれも、ハーバーを保護し、改善の機会を見つけるために役立つはず」と述べている。

 まず、ハーバーに沿った82地区の私有地のハーバーに沿っていることによる付加価値は400億ドルと見積もられている。次にクルーズ・ライナーは船客の落とす金として10億2,500万ドル、オペラハウスの付加価値は2億5,400万ドル、タロンガ動物園は8,300万ドルの収入をもたらし、遊漁は6,000万ドルと見積もられている。

 ホイシングトン氏は、「数字の合計は整合していないが、これは価値付けにあいまいさが残るからだ」と説明している。また、海軍が訓練基地として用いるコスト、公園や遊歩道、生物多様性、水泳、スキューバ・ダイビングなども数字には現れていない。また、「政府が経済的、社会的分析を欲しがっている。ハーバーを人がどう使うか、どう価値づけるか、価値と重要性とのトレードオフをよく理解しておくことが計画立案に役立つ」と説明している。

 ポール・キーティング元連邦首相は、「観光客の大部分は飛行機でやってくる。クルーズ・ライナーの客はごく少数。報告書は少し的外れなのではないか」との主旨で懐疑的だが、カーニバル・オーストラリア社のアン・シェリーCEOは、「クルーズ船が観光に価値がないというのは現実ではない」と反論している。また、ツーリズム・オーストラリアのジョン・オサリバン取締役は、「観光にとってハーバーは何十億ドルもの価値がある」と語っている。
■ソース
New scientific study puts a price on the harbour – $43bn is just the beginning

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