生活費にもこと欠くオーストラリア国民世帯増加

上昇する物価・公共料金と停滞を続ける賃金

 電気料金や食費を始めとする生活費は上昇を続けるが、オーストラリア国内の賃金は停滞を続けており、収入を上回る支出で蓄えに手をつけなければやっていけない国民世帯が増えているとの報告が発表された。

 オーストラリアのスーパー・ファンドの所有するME Bankの最新の「経済的余裕」報告書の重要な結論はそれだった。この報告書は、1,500人を対象に、2018年上半期の経済的福利について各自の考えを調べたもので、それぞれの短期的な現金貯蓄についてどの程度自信があるかとの質問に回答が一気に否定的になっている。

 端的な回答は「not very(あまり自信がない)」で、この2年で自信が3%下がって「10段階の4.93」にまで3%下がって、最低水準になっている。

 この数字は、統計局(ABS)の公式統計数字と一致しており、ABSの統計数字では、2018年第一四半期には国民世帯の貯蓄率が2.1%にまで下がっており、2007年12月以来の最低の数字になっている。

 ME Bankのコンサルティング・エコノミスト、ジェフ・オウトン氏は、「明らかに現在が転回点になる可能性が高い。現在、一般的に国民世帯が生活をやりくりするために貯蓄に手をつけることができる状態だが、世帯の中にはもう手をつける貯蓄もない世帯が現れてきている。現金貯蓄が1000ドルを下回る国民世帯は全体の26%にものぼっている」と述べている。

 また、経済的な緊急の際に金を集めることができるかどうかの自信についての質問でも自信が消えつつあり、月々の貯蓄額が2018年上半期には10%以上も減っていた。
■ソース
Households at ‘tipping point’, with more Australians struggling to pay living costs

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