膣メッシュ埋め込みの副作用問題で集団訴訟

ジョンソン&ジョンソン社を相手取り被害者女性

 女性の体で、子宮、膀胱、直腸などの臓器を支えている靱帯などの組織が緩み、膣を押して外に出てくる骨盤臓器脱と呼ばれる症状は生命に別状はないが、不快感などで日常生活にも支障がある。その治療法として膣の一部を切ってメッシュを埋め込み、支えさせる方法が2005年頃から始まっていたが、副作用があるため、2011年にはアメリカで警告が出され、腹腔鏡を使った手術に切り替えられている。

 膣メッシュ手術を受けた女性らが、副作用の被害を訴え、製造元のジョンソン&ジョンソン社を相手取って集団訴訟を起こし、シドニーの連邦裁で民事訴訟が始まった。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 集団訴訟には700人を超える女性が参加しており、弁護団は、「被告は治験の際にメッシュによって引き起こされる可能性のある合併症を十分に調べなかった」と主張している。この訴訟が原告の勝利になれば、何億ドルもの賠償金が支払われることになる。

 トニー・バノンSCは、「メッシュ挿入手術は短時間の簡単な手術だという言葉で医師や患者に向けてアグレッシブなマーケティングがあった。原告女性の苦しみは、もし手術前に十分に説明を受けていれば患者も敢えて冒すことのないリスクだ。原告女性らは猛烈な痛みに耐えて生活している」と語っている。

 また、原告女性らは、「長年、どこも悪いところはない。症状は気のものか、そうでなければメッシュ以外の原因と言われてきた。どれだけ賠償金をもらってもこれまでに失ってきた生活や健康、精神的な健康を償うことはできない。この苦痛は経験のない者には分からないだろう。メッシュを禁止してもらいたい。このメッシュで負傷した女性は数多い」と語っている。

 ジョンソン&ジョンソン社は、これまでに10万個のメッシュとテープのインプラントを販売しており、連邦議会上院調査委員会でも、「メッシュのインプラントは治験結果で証明されており、骨盤臓器脱の治療法として受け入れられている」と発表しているが、膣メッシュ挿入手術を受けた女性の総数、副作用を受けた女性の総数、膣メッシュを取り除こうとした女性の数などについては詳細は発表できないとしている。
■ソース
Vaginal mesh implants: Class action against Johnson and Johnson begins in Federal Court

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