地方自治体、今もグリフォサート使用

WHOが発がん性を警告する除草剤

 かつてモンサント社が「ラウンドアップ」の商標名で販売していたグリフォサート系除草剤は特許期限切れとともにいくつかの企業がそれぞれの商標名で販売しているが、早くから発がん性の危険がいわれていた。未だに定説には至っていないが、世界保健機関(WHO)は、このグリフォサートを「発がん性の危険あり」として、その使用に対して警告している。

 2月16日、ABC放送(電子版)は、このグリフォサート系除草剤が国内各地の地方自治体で今も使用されていると報道した。

 2015年、WHOの国際がん研究機関(IARC)は、グリフォサートを発がん性リストの2B(ヒトに対する発がん性が疑われる)から、2A(ヒトに対しておそらく発がん性がある)に引き上げている。それに伴い、連邦保健省と農薬規制機関のオーストラリア農薬獣医薬管理局(APVMA)もグリフォサートのヒトに対するリスクの見直しを進めており、APVMAは、2016年5月か6月頃に調査が完了する予定としているが、「APVMAは、他の国の規制機関同様、グリフォサート製品のラベルに安全な取り扱いのための適正な指示が表示されているかどうかを審査する。APVMAの予算3,300万ドルの50%ほどが、企業が製品をAPVMAに登録する際に販売量に応じて支払う特別税によってまかなわれており、グリフォサートの特別税だけで150万ドルに達する」としているが、その予算に寄与している製品を調査することが利害の抵触にあたらないとしている。

 オランダ、スリ・ランカ、エル・サルバドルなどの国がすでにグリフォサートの販売・使用を禁止している。また、国内でも住民がグリフォサート系薬剤の使用を停止するよう地方自治体に求めているところがある。ただし、連邦機関が禁止するまで、地方自治体は学校、公園、遊び場などにグリフォサート系農薬を散布することができ、しかも市民に通告する義務も負わない。しかし、NSW州の保険団体ステート・カバーは、地方自治体に通知を送り、除草剤として使われるグリフォサートその他の有害化学物質の使用には慎重になることを求めている。また、モーリス・ブラックバーン法律事務所では、地方自治体に対して、「将来、自治体職員にグリフォサートの扱いを原因とする疾病が現れれば、その職員は自治体を訴えることができる」と、注意を呼びかけている。
■ソース
Local councils still using weed killer glyphosate despite WHO warning it ‘probably causes cancer’

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