第二次世界大戦中のボート、ダーウィン港で沈没

日本軍前線後方に潜入したZ特殊部隊が使用

 10月中旬、NTのダーウィン港で第二次世界大戦中に豪軍で活躍したボートが沈没、所有者は自己負担で引き揚げを命じられている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 第二次世界大戦中にパプア・ニューギニアで後方撹乱の任務を帯びて日本軍前線後方に潜入したオーストラリア陸軍の精鋭Z特殊部隊(後にSASに発展。SASは特殊空挺部隊を名乗るが必ずしも落下傘部隊ではない)が上陸に用いたHDML 1321は、戦後に民間の手に渡っており、所有者も修復して観光ボートとして使うつもりだったと報道されている。

 現在の所有者、トレーシー・ゲッディーズさんと母親のウェンディさんは、HDML 1321を観光ボートにするとともに、「オーストラリアの歴史記念物として保存したかった。最初の2年間で30万ドルをかけてレストアしたのに、このまま失われてしまうかも知れない」と語っている。

 そればかりでなく、ダーウィン港湾局がグッディーズさん母娘に、「2週間以内に引き揚げ、撤去すること」と通告を送っており、その経費は5万ドルから10万ドルにのぼると見られている。

 戦争中、HDML 1321のようにSASに徴用されたボートは太平洋で隠密裡に活動するために特別な艤装を施されていた。大戦末期の1945年、Z特殊部隊のコマンド8人がこのボートを使ってパプア・ニューギニアの日本軍前線後方に潜入した。「銅作戦」と呼ばれる任務だった。

 ダーウィン軍博物館のノーマン・クランプさんは、「コマンドの7人が死亡し、生き残った1人は厳しい状況をかいくぐって連合軍前線に帰還した。しかし、彼が持ち帰った情報は日本軍の配置、強さ、戦闘命令について重要な価値を秘め、その後の戦局に影響を与えた」とされている。
■ソース
World War II boat HDML 1321 sinks off Darwin; owners ordered to remove at own expense

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