キリスト教保守NSW州議員が舌禍

「男らしかったのは籠城犯人だけ」発言

 マーチン・プレースの喫茶店籠城3人死亡事件は、籠城犯が「トニー・アボット首相と電話で話したい」など3つの要求を出し、その要求が容れられる度に人質を解放するとしたが、警察か政府がこの要求を無視していたこと。また、警官隊の一斉射撃と突入についても警察内部で対立があったこと、また、死亡した人質の女性弁護士は警察官の銃弾によって殺されたことなど、事件の全貌が次第に明らかになってきている。そんな折り、フレッド・ナイル・キリスト教民主党州議会議員が、「事件途中で脱出した男達は卑怯だ。彼らには女性を守る義務があった」と発言していたが、1月15日には、「籠城事件で男らしかったのは銃を持った籠城犯だけ」と発言し、各方面から叩かれ始めている。

 奇矯な人物の評価が高いナイル議員の舌禍は初めてではないが、今回の発言は支持基盤であるキリスト教保守派の神経を逆撫でするような発言だけに成り行きが注目される。

 ナイル議員はセブン・ネットワークのテレビの早朝番組で発言したもので、後になって、「言い間違えた。籠城男は卑怯者であり、男から銃を奪おうとした人質の男性こそ勇敢だ」とコメントした。しかし、「16時間の籠城で途中で脱出した人達は残った人質を危険に陥れた。男は女を守るものだが、脱出した男達は自分を守るのに必死で女性を置き去りにした。どこに男らしい者がいるんだ? 男らしかったのは銃を持った男だけではないか」との発言はすでに電波に乗って流れた。

 アレックス・グリニッジ無所属議員は、「ナイル氏の発言は州議会議員に要求される水準以下だ。ナイルは辞職すべきだ。彼の発言は、あの人質事件の被害者や家族にとってはもっともむごい仕打ちというしかない。謝罪し、できれば辞職すべきだ」と発言している。

 また、NSW州弁護士会のジェーン・ニーダム会長もツイターし、「ナイルの頑迷な男女役割論は不愉快だ。女性は助けられるだけのものではないし、男性は助けるだけのものではない。被害者が責められることはない」と批判している。ルーク・フォーリー労働党党首は、「選挙前だからナイル氏は世間の注目を浴びたいだけだろう」と冷ややかな発言をしている。(Ratei)
■ソース
Sydney siege: Fred Nile comes under fire for comments about gunman and hostages

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