日本食の奥深さを発信するカウンター割烹「大阪バール」

編集部セレクト 絶品レストラン・コレクション

日豪プレスのスタッフがプライベートで訪れ、舌鼓を打ったレストランを実際に食したメニューと共にご紹介。

大阪バール

Osaka Bar

旬の魚で握られる、口の中でほろりとほぐれるシャリの固さが絶妙なすし8貫($34)

旬の魚で握られる、口の中でほろりと
ほぐれるシャリの固さが絶妙なすし8貫($34)

日本食の奥深さを発信するカウンター割烹

シドニー東部ポッツ・ポイントのランケリー・プレイスという裏通りに店を構え、2015年4月から約3年半テラス・ダイニングとして日本人を中心に愛されてきた大阪バール。同店は今年10月30日、同じ通り内で移転しリニューアル・オープンした。

「お客さんに料理を1つひとつ説明しながら提供できる店を開きたかった」と語る板前の中谷和人さん
「お客さんに料理を1つひとつ説明しながら提供できる店を開きたかった」と語る板前の中谷和人さん

新店舗の形態は、カウンター形式の「割烹(かっぽう)」。開放的な雰囲気だった前店とは対照的に、壁面の緋色と龍神の絵が目を引く店内にはわずか5席しか用意されておらず、こじんまりとした印象だ。しかし、その限られた席数には、店主・中谷和人さん曰く「1人の板前が一度に相手にできる最大人数かつ最良人数」という確かな意図があり、提供されるメニューもそれに基づいた物となっている。

同店ではアラカルトでの料理の注文も可能だが、メインがすしと鍋(しゃぶしゃぶとすきやきの2種類から選択)で分かれる全5品からなるコース・メニューの方を中谷さんは「よりお得に楽しんでもらえる」と薦める。コースは刺し身、煮物、焼き物(すしのコースでは茶碗蒸しも選択可能)、メイン、すしのコースであればみそ汁、鍋のコースならデザートという構成だ。奇をてらった内容は見られないが、ここで提供される1つひとつのメニューにある共通した深いこだわりを、中谷さんはこう語る。

「その日に仕入れた食材でメニューを考え、提供しています。“その日の出合い”がメニューを決めるんです」

取材の際に頂いたコースの品々も、まさにその日の素材によるもの。そして、中谷さんは食材や調理におけるこだわりを丁寧に説明してくれる。ただ味わうのではない、板前の食材に対する愛情の込もった言葉と共に頂く味には、更においしさが引き立てられた印象を受けた。

中谷さんが妻・麻里さん(中央右)と切り盛りする店内は時折笑いで溢れ、心地良い時間が流れる
中谷さんが妻・麻里さん(中央右)と切り盛りする店内は時折笑いで溢れ、心地良い時間が流れる
鹿児島産和牛のグリル(左上、$30)、豚肉と季節の野菜の煮物(右下、価格はコース内)。豚肉も特定の業者から仕入れるフリー・レンジ・ポークというこだわった物
鹿児島産和牛のグリル(左上、$30)、豚肉と季節の野菜の煮物(右下、価格はコース内)。豚肉も特定の業者から仕入れるフリー・レンジ・ポークというこだわった物

メインは、夏を迎えるこれからの季節であればすしの方がより好まれるかもしれないが、取材では鍋物のしゃぶしゃぶも頂いた。ここにも大阪バールならではこだわりが光っていたため触れておきたい。鮮やかな赤に美しく霜が映える鹿児島産和牛のしゃぶしゃぶのポイントは、そのつけだれ。2種類用意され、1つはオーソドックスなごまだれだが、もう一方は3代続く板前家系による、魚介だしをベースに酢などを加えた「中谷家特性」のたれ。口の中でふわっと広がる魚介の香りと舌で感じるほのかな酸味のたれと共に頂くしゃぶしゃぶは、一度味わうと大阪バールでこそ味わえる楽しみだと感じるはずだ。

中谷家特性だれと共に頂く鹿児島産和牛のしゃぶしゃぶ($40)。串に刺さったモッツアレラ・チーズも面白いポイント
中谷家特性だれと共に頂く鹿児島産和牛のしゃぶしゃぶ($40)。串に刺さったモッツアレラ・チーズも面白いポイント

最後に、中谷さんは大阪バールの今後について「日本食とは何か、押し付けにならないように分かりやすくその神髄を発信できる店にしていきたい」と語った。その時々の食材と共に日本食の奥深さを味わえる割烹「大阪バール」、ぜひ一度訪れてみて欲しい。(リポート:山内亮治)

Photos: ©Naoto Ijichi

Osaka Bar

住所:50 Llankelly Pl., Potts Point NSW
Tel: (02)9331-1367(要予約)
Email: info@osakabar.com.au
営業時間:月~土5:30PM~8PM、8:30PM~10:30PM(入れ替え制)、日・祝休

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