しなやかに生きて

福島先生の人生日々勉強
しなやかに生きて

何事においても心身に重圧を感じる時というのは、おおよそ1人で思い詰めている時ではないでしょうか。生きていれば誰しも役割を担います。しかも、1人で何役もこなさなければなりません。外に働きに出れば職場の一員として、家に帰れば親であったり子であったり、教室と名が付けば教師に生徒、担任だの委員だの、果ては家系や宗教、国や地域のメンバーなど、人間1人が持つ役割を書き出したら切りがありません。役割が多いからこそ人生は豊かで楽しいものなのですが、赤ん坊から大人へと成長するにつれ、役割は増え、人との関係も複雑に絡み合っていきますから、しばしば心身のバランスを崩し、生きづらくなるのも確かです。

そういう時、明るく方向転換したり、受け流したり、放り出したり出来る器用な人なら良いのですが、そううまく切り替えることは出来ないという人が大半ではないでしょうか。夢や目標に向かって努力して、つらくても頑張って、それでもうまくいかなかった時、心の中は怒りや悲しみ、情けなさでいっぱいになります。真面目に一所懸命に生きている人は、ここで思い詰めてしまい、自分の存在そのものを否定してしまうことすらあります。しかし、それは視野が狭くなっているだけなのです。目標が達成されなかったとしても、そこにはあらゆる力が働いていて、決して自分だけの失敗ではありません。失敗と言えるかどうかさえ疑わしいものもあります。今いる自分や作り上げた何かが、たまたまそこにぴたりと当てはまらなかっただけかもしれないのです。必要としてくれる人や場所は、時を越えて存在します。自分を信じ、力を抜いて向かいましょう。

力を抜くということを心掛けていると、生きやすくなります。何かあっても比較的楽に乗り越えることが出来ます。ダンスでも歌でも、力んでしまうと伸びやかな表現が出来ません。スポーツも、勉強も仕事も同じです。余計な力を抜くことで、しなやかに生きていけるのです。

余計な力が抜けると、人への接し方も変わります。例えば、自分はどうしてもこうしたいのだ、邪魔する者は敵だと言わんばかりに、けんかを売ってでも自我を通そうとする人は、明らかに力み過ぎです。こういう人は、自分の思い通りにならないと怒り、失敗すると人のせいにします。性格の悪い人というより、ただ力任せに生きようとしてしくじっているだけなのです。やや暴力的な生き方を選んで、自分の心も相手の心も傷つけていると言えば、分かりやすいでしょうか。

力み過ぎず、「まあいいや、死ぬわけじゃない」くらいのやんわりとした構えで生きる。その方が、結果として良い人生を送れるように思います。ぜひ試してみてください。


福島先生の教育指導

教育専門家:福島 摂子
大阪府出身。31年間、教育に携わり、教育カウンセリング・海外帰国子女指導を主に手がける。1992年に来豪。シドニーに私塾『福島塾』を開き、社会に奉仕する創造的な人間を育てることを使命として、幼児から大学生までの指導を行う。2005年10月より拠点を日本へ移し、日々活動の幅を広げていく一方で、オーストラリア在住者に対する情報提供やカウンセリング指導も継続中である。

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