純粋な時間/福島先生の人生日々勉強

福島先生の人生日々勉強
純粋な時間

人間関係やお金、仕事のことなど、私たちは誰もが常に何かしらのストレスにさらされています。ストレスがなければいずれ弱って生存すらできなくなりますから、ストレス自体が悪者というわけではないのですが、重なると許容量を超え、命に危険を及ぼすほどの「キラー・ストレス」になる可能性があります。驚くことに、「自分はそこまで仕事も忙しくないし、大丈夫だ」と思っているような人が最も危険です。

死別や病気などといった大きな出来事によるストレスは自覚しやすいでしょう。しかし、ちょっとした旅行や習慣の変化、長期休暇など、悪くないことでもストレスの原因になり、実際には複数のストレスが掛かっていることに自覚がありませんので、ある日突然、重篤な病気になったりするのです。

ストレスが掛かった時は、深呼吸するだけでも交感神経の暴走を抑えられます。また、自律神経は腸と深く関わっているので、腸内環境を整えるだけでも大いに効果があります。日頃から生活に合った工夫をして、無自覚のうちに大事に至ることのないようにしましょう。

そして今、ストレスへの効果が科学的に証明され、企業や教育現場でも導入されるなど、世界的に注目を集めているのが「瞑想」です。「マインドフルネス」という言葉もブームになりましたね。

瞑想のルーツは「禅」にあります。禅は、毎日のあらゆる行為を修行と捉え、その行為に集中することが悟りを開く道だとしています。この禅が海外に伝わり、座禅による瞑想がもたらす心の充足感や平穏を医療に活用できないかということで、長く科学的研究が成されてきました。

私たちは、過去を思い出して悔んだり、未来を想像して不安や怖れを抱いたりと、ほとんどの時間に、心が「今この瞬間」から離れてしまっています。常に不安や怖れ、怒りなどを感じているため、ストレス反応を引き起こしてしまうのです。

瞑想は、自分の呼吸や存在そのものに意識を向け、今この瞬間に集中します。座禅をしなくとも、掃除をしたり、食器を洗ったりといった、今行っている動作に集中することも瞑想になります。雑念が浮かんだら、再び「今」に意識を戻します。今に集中すると余計なことを考えないため、ストレス反応も起こらず、心と体が一体化します。

これを癖付けていくと、自分を客観視する習慣が身に着き、冷静に物事に対処できるようになります。そして、他人の言動に過剰反応しなくなったり、トラブル処理も上手になったりして、より柔軟で強い心へと進化していけるのです。

進化と申しましたが、目の前のことに集中する能力が一番高いのは幼い子どもです。瞑想とは、今を生きる幼いころの純粋な精神を取り戻す作業なのです。ぜひ、楽しんで取り組んで頂きたいと思います。


福島先生の教育指導

教育専門家:福島 摂子
大阪府出身。32年間、教育に携わり、教育カウンセリング・海外帰国子女指導を主に手がける。1992年に来豪。シドニーに私塾『福島塾』を開き、社会に奉仕する創造的な人間を育てることを使命として、幼児から大学生までの指導を行う。2005年10月より拠点を日本へ移し、日々活動の幅を広げていく一方で、オーストラリア在住者に対する情報提供やカウンセリング指導も継続中である。

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る