2015年12月 ニュース/コミュニティー

高岡総領事をはさんで、向かって左がシマダ氏、右がジョナック氏
高岡総領事をはさんで、向かって左がシマダ氏、右がジョナック氏

日本語教育へ貢献で外務大臣表彰

キャシー・ジョナック氏とサリー・シマダ氏

在シドニー高岡正人日本国総領事公邸で10月28日、外務大臣表彰授与式が行われた。受賞したのは、キャシー・ジョナック氏とサリー・シマダ氏。

外務大臣表彰は、国際関係のさまざまな分野で活躍し、日本との友好親善関係の増進に多大な貢献をし、特に顕著な功績が認められた個人や団体に与えられるもの。受賞した2人はいずれも、オーストラリアで40年以上にわたり日本語教育に大きな貢献をしてきたことで表彰された。

ジョナック氏は、高校の教師や国際交流基金の日本語部門の上級講師として日本語教育の普及に貢献し、またオーストラリア全国の日本語教師トレーニングや交換留学生プログラムのサポートにも尽力したことで、そしてシマダ氏は、NSW州教育省の日本語教育オフィサーとして日本語教育の浸透に貢献し、また交換留学生プログラムの活性化や姉妹都市提携に尽力したことが認められた。「公邸という場でこのような賞を頂くことができてたいへんうれしい」と2人。ジョナック氏は「ますます日本語教育、学習が盛んになるよう、これからも尽力していきたい」と語った。


植樹式にはロビン・ケミス副市長(中央)、河村たかし名古屋市長(中央右)らが参加した
植樹式にはロビン・ケミス副市長(中央)、河村たかし名古屋市長(中央右)らが参加した

「名古屋デー」が開催、姉妹都市35周年記念

シドニーと名古屋市の姉妹都市関係35周年を記念したイベント「名古屋デー」が11月1日、シドニーのハイド・パークで開催された。主催は名古屋市。オープニング・セレモニーでは河村たかし名古屋市長、小川としゆき名古屋市議会副議長、ロバート・コック・シドニー市議、ダグラス・サザーランド元シドニー市長らによる挨拶に加え、伝統舞踊なども披露された。河村市長は「多文化のシドニーと伝統文化の色濃い名古屋の姉妹都市交流が、両都市のさらなる発展への刺激となることを願う」とコメント。

また同公園内のナゴヤ・ガーデンで翌2日、両都市の友好を記念する植樹式が行われ名古屋市から贈られたサザンカの木が植えられた。シドニーからは豪州のシンボル的な樹木であるボトルフラッシュが名古屋へ贈られた。


ターンブル政権の特徴を説明する松本氏
ターンブル政権の特徴を説明する松本氏

セミナー「首相交代に伴う政治情勢及び連邦議会選挙
の見通しと日系企業への影響」が開催

シドニー日本商工会議所(会頭=卯滝勝:豪州三井物産)の企画委員会(委員長=石原均:日立オーストラリア)と日本貿易振興機構(ジェトロ)シドニー事務所は11月19日、ナオキ・マツモト・コンサルタンシーの松本直樹代表を講師に迎え、「首相交代に伴う政治情勢及び連邦議会選挙の見通しと日系企業への影響」をテーマにセミナーを開催、66人が参加した。

9月に誕生したターンブル新保守連合政権は、アボット前保守政権の政策路線を踏襲しているものの、2016年に予定される連邦議会総選挙に向けて独自色を出してくることも想定されている。セミナーでは、豪州政治の専門家である松本氏から、ターンブル政権の特徴や課題、日系企業にも関連する政策などについて説明を聞いた。


左から福井なぎさ・日本研究専任講師、トムソンちひろ・日本研究教授
左から福井なぎさ・日本研究専任講師、トムソンちひろ・日本研究教授

UNSW大学日本研究課程「日本研究発表会」開催

UNSW大学日本研究課程は10月30日、日本研究選考の最終学年コースによる公開日本研究発表会を開催した。今回で6度目の開催となる。発表会では4~5人を1組に計10組が発表を行い、その内容は日本のアニメ人気の分析、介護ロボットの可能性、いじめ問題、日本人の英語の問題など多岐に渡った。会の冒頭で登壇した高岡正人在シドニー日本国総領事は学生たちが日本に興味を持ってくれていることに対し感謝の意を述べるとともに「日本研究だけでなく、ビジネス、サイエンスなどと組み合わせて勉強しているのがとても良い」とコメント。

全発表終了後に行われたゲストの投票の結果、ベスト発表賞は介護ロボットについて述べたロボ組が受賞。その後閉会式では、卒業生のデイビッド・タン氏と、新日鉄住金オーストラリアの野村忠司社長による講評が行われた。

同校のトムソンちひろ・日本研究教授は「個人的には広島原爆を扱った雨の記憶組が良かったと思うがこの組のリーダーのメーアンさんが、学生間の投票でリーダーシップ賞をとったので学生間では評価されたことが分かった」とコメント。学生たちは例年、週3時間、13週間の授業を通して研究発表を準備している。同教授はそれに関し「13週で発表を作り上げ、発表会の運営まで行うのはかなり大変」としながらも「これをもって卒業して行く学生たちの最後のイベントとして非常に意義いもの」と話す。「学生にはこれからも何らかの形で日本と関わって行ってもらいたい」と締めくくった。


ハーグ条約の事例を数多く紹介
ハーグ条約の事例を数多く紹介

ハーグ条約に関するセミナーが開催

在シドニー日本国総領事館は11月19日、日本より外務省領事局ハーグ条約室の孫崎薫・室長及び人見愛・課長補佐を招き、希望者を対象にハーグ条約に関するセミナーを開催した。ハーグ条約は正式名称を「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約」といい、国境を越えて不法に連れ去られた、または留置されている子どもを元々住んでいた国に返還するための国際協力の枠組み。1980年の署名から始まった同条約には全世界で93カ国が参加。日本では2014年1月に署名、同4月に発効と歴史は浅い。国際結婚をしている家庭にとって知っておかねばならない情報の1つではあるが、日本人の間ではまだまだ認知が浅いというのが実情。それを受け今回のセミナーが開催された運びだ。

セミナーではハーグ条約の概要、および事例紹介の後、質疑応答が行われた。具体的な事例や条約の内容に関する質問が一巡した後、論点は徐々に国際結婚をしている日本人の間での条約の認知の薄さに関する話題へと移行。ハーグ条約室担当者および参加者の間で認知を拡大するための方法に関する議論が活発に行われた。ハーグ条約の詳細に関しては外務省のウェブサイトを参照のこと。

Web: www.mofa.go.jp/mofaj/index.html
問い合わせ:hagueconventionjapan@mofa.go.jp


シドニー日本人学校が開催した茶会を支援した関係者の皆さん。左からカテリーナ・コントレラスさん、ウェンディ・シェパードさん、三浦昌道日本人学校校長、ロザリン・マクビティーさん、柴田すみさん、平野由紀子さん、林さゆりさん
シドニー日本人学校が開催した茶会を支援した関係者の皆さん。左からカテリーナ・コントレラスさん、ウェンディ・シェパードさん、三浦昌道日本人学校校長、ロザリン・マクビティーさん、柴田すみさん、平野由紀子さん、林さゆりさん

学校祭フェイトで茶道紹介、シドニー日本人学校

シドニー北郊テリー・ヒルズにあるシドニー日本人学校は10月31日、敷地内の茶室で茶会を開いた。学校祭「フェイト」の行事の1つで、同校茶道部の生徒たちも可愛らしい仕草で点前を披露した。旭日単光章受章者のロザリン・マクビティーさんや茶道家の有志らが開催を支援した。オーストラリア人の来客も多数集まり、日本の伝統的な茶道に親しんでいた。


大会を連覇したWynyardのメンバー
大会を連覇したWynyardのメンバー

春季ソフトボール大会が開催、シドニー日本人会

シドニー日本人会(会長=桝谷亨:三菱東京UFJ銀行)のレクリエーション委員会(委員長=笠原昌哉:JTBオーストラリア)は11月8日、第74回春季ソフトボール大会を開催。前回を上回る18チームから300人以上が参加した。

当日は、午前の予選を勝ち抜いた8チームが午後の決勝トーナメントに進出。決勝戦は、前回優勝のWynyardと、投手を中心に安定した守りで勝ち上がったアタッカーズが対戦し、初回から打線が爆発したWynyardがその後も猛攻を続け、連覇を果たした。次回秋季大会は2016年5月に開催予定。


トーナメントに参加した皆さん
トーナメントに参加した皆さん

ミックス・ダブルス・オープン・トーナメントが開催
シドニー日本人会テニスクラブ

シドニー日本人会(会長=桝谷亨:三菱東京UFJ銀行)のテニスクラブは10月25日、アーターモン・コミュニティ・テニスで今年度最初のイベント、ミックス・ダブルス・オープン・トーナメントを開催した。参加者は12組24人、ラウンドロビンによる予選の後、決勝トーナメントとコンソレ・トーナメントに分かれ熱戦が繰り広げられた。

当日は快晴にも恵まれ、親子ペアや夫婦ペア、合わせて130歳というようなペアもあり、タイブレークが何試合もある手に汗握る熱戦が展開された。優勝は谷内/天川ペア、準優勝はアラン/田中(京)ペアで、コンソレは青木/みえこCoxペアが、淳子/颯人親子ペアを退け優勝した。

なお、今大会は双日豪州会社とJ-POWERオーストラリア株式会社から賞品が寄贈され、表彰式の終了後、参加者はBBQを楽しんだ。


クリス氏(右)より花束を受け取る巽麻里子JNTOシドニー事務所長
クリス氏(右)より花束を受け取る巽麻里子JNTOシドニー事務所長

旅行ガイド・ブック「ロンリー・プラネット」
ベスト・イン・トラベル2位に日本を選出

オーストラリア、メルボルンに本社を置き世界中で旅行ガイド・ブックを展開するロンリー・プラネット社が2016年のベスト・イン・トラベルのアワード、国別部門で日本を2位に選出したことを受け、日本政府観光局(JNTO)シドニー事務所は11月23日、ロンリー・プラネット社のマーケティング・ディレクター、クリス・ゼイハー氏ら3人を招きセレモニーを開催した。会場はサリーヒルズで人気の日本食レストランTOKO。会場にはトラベル系の出版社関係者が多く詰めかけた。クリス氏は日本を選出した理由として近年高まりを見せる旅行先としての日本の魅力を語るとともに、オーストラリア国内では日本のガイド・ブックが一番売れていると話した。なお、アワードの1位はボツワナ、3位はアメリカとなっている。


追悼式典で献灯を行った渡部氏(Photo: Giovanni Portelli. Used with permission, Catholic Communications Archdiocese of Sydney)
追悼式典で献灯を行った渡部氏(Photo: Giovanni Portelli. Used with permission, Catholic Communications Archdiocese of Sydney)

聖メアリー大聖堂で、テロ追悼式典が開催

先月パリで起こった同時多発テロにより犠牲になった方々を、さまざまな国、そして人々がそれぞれのやり方で精一杯の思いを込めて追悼されていました。無念にも一瞬にして命を奪われた人々、そのご家族に深く哀悼の意を表するものです。

世界中の有名な建物が、青、白、赤の3色にライトアップされていたのをご覧になった方も多かったのではと思います。そしてここシドニーで発生後すぐに行われたのは、聖メアリー大聖堂での追悼式典で、これはベアードNSW州首相が招集し、フィッシャー大司教が導師となって、宗教の枠を超えて執り行われました。

仏教の代表として私も招かれ代表献灯をさせて頂きました。まだまだ人生を終えるつもりではなかった人々の無念を思うとやりきれない思いで一杯になったと同時に、多くの方が追悼の念を1つにし、その思いを共有できたことは有りがたいご縁の場でした。(文=渡部重信・浄土真宗本願寺派(西本願寺)開教使/オーストラリア開教事務所所長)


ストラスフィールド交響楽団、演奏会を開催

シドニー在住の日本人指揮者、村松貞治氏が音楽監督を務めるストラスフィールド交響楽団の演奏会が12月5日、ピーターシャム・タウンホールで開催される。

同演奏会では、エルガー作曲「威風堂々」、ブリテン作曲「青少年のための管弦楽入門」、ホルスト作曲「惑星」の3曲を演奏する。指揮は村松貞治氏が行う。

村松氏は愛知県岡崎市出身。1997年に英国に渡り、英国王立北音楽院やシドニー音楽院などで学び、欧州各地やオーストラリアで研鑽を積んだ。現在はストラスフィールド交響楽団の音楽監督を務める。

■ストラスフィールド交響楽団演奏会 
日時:12月5日(土)7PM開演
会場:ピーターシャム・タウンホール(107 Crystal St., Petersham NSW)
料金:大人$30、コンセッション$20(5歳以下無料)、ファミリー$80
Web: www.strathfieldsymphony.org.au(チケット・詳細)、www.sadaharu.net(村松貞治氏の公式ウェブサイト)


日本人サイコロジストによるワークショップが開催

日本とオーストラリアのサイコロジスト資格と経験を持つ日本人サイコロジストのやのしおり氏が11月13日、シドニー市内の「Sydney Cocoro Clinic」で日本語によるワークショップを行った。

同ワークショップは、毎年11月にシドニーをはじめオーストラリア全土で行われるオーストラリア心理臨床学会「Australian Psychological Society(APS)」主催のサイコロジー・ウィークの一環。

日本で育った日本人に特有なメンタルヘルスへの要因をテーマに、日本人に特有な心理的特徴やオーストラリアと日本の違いについてディスカッション形式で行われた。参加者の1人は「今までになかった視点を得られ、非常に有意義なワークショップだった」と語った。


サロンdeとまり木、第3回ミーティング開催

シドニー日系コミュニティー初のグリーフ・サポート・グループ「サロンdeとまり木」が12月12日、第3回目のグループ・ミーティングを行う。同グループは、グリーフ・ケアについて学び、メンバー同士がお互いをサポートし合う。ファシリテーターは、リンカーン瑞枝さん(地球セラピスト)と、さとうかおるさん(心理カウンセラー)。

シドニーに来たばかりでホームシックやストレスを感じている、家族・友人などが亡くなり気分が落ち込んでいる、人間関係を改善していきたいなど、日ごろ悩みを抱えている人で同グループへ参加を希望する人は、下記の問い合わせ先まで連絡を。

■サロンdeとまり木
日時:12月12日(土)1PM~3PM
会場:Mosaic, 12 Brown St., Chatswood NSW
料金:$20(学割・ペンション割$10)
定員:5人
問い合わせ:0423-037-180、0418-656-228、jcscommunitynet@gmail.com


「れん倶楽部」会員の皆さん
「れん倶楽部」会員の皆さん

「れん倶楽部」書作展、好評に終わる

書家れん氏が主宰する書道教室「れん倶楽部」会員の書作展が11月17日まで、チャッツウッド・コンコースのアート・スペースで開催された。

展示作品は毛筆とペン字作品が中心。漢字から漢字仮名交じり書まで、過去1年間の稽古の集大成となる作品展となった。会場を訪れた人びとからは、「楽しんで書いているのが感じ取れる」「素晴らしい作品だ」などの声が上がった。次回の書作展は来年8月を予定している。また現在、れん氏の作品集($14.95)が発売中。れん倶楽部の教室で購入できる。


リン優香さん
リン優香さん
ザッカリー松村カミレリ君
ザッカリー松村カミレリ君

日系ジュニア・ゴルファー、各大会で活躍

シドニー在住のジュニア・ゴルファー、リン優香さん(12歳)が、シドニー郊外ストーンブリッジGCで9月29日~10月2日に開催されたスリクソン・インターナショナル・サブジュニア・クラシックに出場。最終日、最終6ホールの連続パーなどを含む好プレーで、2位に2打差をつけ、12才以下の部で優勝した。総合(14 歳の部)では13 位と健闘した。

また、シドニーで開催されたジュニア・ゴルフ・トーナメント・シリーズJOMの10月大会・男子の部で、ザッカリー松村カミレリ君(13歳)がバーディー2つを含む好スコア67で、スクラッチ優勝を決めた。

詳細


戦後70年、日系人の思いは・・・

第56回海外日系人大会は、10月27、28、29日の3日間、東京・千代田区永田町の憲政記念館などで開かれ、17カ国から約180人の日系人、日本人の男女が参加して開かれた。オーストラリアからは2人が出席した。また、初めて、ニッケイの歌声よ、世界に響け、と日系歌謡大会が催され、11人が美声を競った。

今年のテーマは「戦後70年-日本の歩みと海外日系人」。3つの分科会に分かれて話し合った。①日本の発展と日経社会、②企業進出と日系人、③戦後70年の学びと提言。メキシコの移住民一世から、ブラジルからの出稼ぎ者子弟の小、中、高校生まで。また戦時中の苦しい体験や、日本企業の経営者の忠告など、多様な発言、報告が続いた。

フィリピンからのイネス・アリャリ・山之内・ミンダナオ国際大学学生は、マニラ麻農場に働きに来た日本人子孫の二世、日本占領時代に日本軍に協力したとして、戦後は身分をかくして苦しい生活をしてきた。親たちは戦後、日本に強制送還され、二世は無戸籍になってしまった、戦後70年でも、戦争の後遺症は残っている、と報告。ミンダナオ国際大学の学生2,000人の30パーセントは日系人で、フィリピンで教師や、日本で日本老人の介護士として働いている。

フランスからのPillet Chiyomiさん、ドイツからのトルン紀美子さんは、国際結婚を考える会のメンバーとして、子どもたちに日本と出生国の二重国籍を認めるよう、日本政府や国会議員に長年、働きかけている。また二重国籍者にJRのジャパンレールパス発行を求める運動もしている。

第3分科会で日系ユース(留学生など)のグループは「日本は戦後70年『平和主義』を掲げて豊かな経済国家を実現した。世界の模範となる日本の平和主義を、日系人ネットワークを通して伝える。また、日本が隣国との間で不信や怨念があるのは残念で、誠意をもって解決してほしいと期待する」と宣言したのが印象深かった。

日系人が、日本と他国とのの架け橋となっていることが、日本人大会での発言、提言によりよく分った3日間だった。

参加国は次の通り。アメリカ、カナダ、メキシコ、ペルー、ボリビア、パラグアイ、ブラジル、チリ、アルゼンチン、オーストラリア、韓国、フィリピン、インドネシア、シンガポール、イギリス、フランス、ドイツの17カ国。(文=東京・青木公)


素晴らしい演技で観客を魅了した学生歌舞伎
素晴らしい演技で観客を魅了した学生歌舞伎

ANU学生歌舞伎「第38回日本の夕べ」が開催

今年も、オーストラリア国立大学(ANU)アジア・太平洋カレッジ日本センター及び在豪日本大使館共催の学生歌舞伎を中心とする「第38回日本の夕べ」が、ACT豪日協会などの協賛の下に、9月4日と5日、同大学構内の劇場「アーツ・センター」で開かれ、両日とも満員に近い来場者で賑わった。

今年の学生歌舞伎の演目は、ANU学生歌舞伎の初演となる、河竹黙阿弥作「天衣紛上野初花(くもにまごううえののはつはな)河内山(こうちやま)と直侍(なおざむらい)」より序幕と第3幕。数寄屋坊主の河内山宗俊が僧侶に成り済まして、ある悪大名を懲らしめる話だが、ANU学生歌舞伎の伝統で、男子学生が女形を、女子学生が男役を演じ、1時間半近くにわたって、熱演を繰り広げた。今年は、特に河内山役の女子学生の大熱演が、満場の喝采を浴び、多くの日本人観客も、主役は日本人が演じているに違いないと思い込むほど、素晴らしい台詞と演技で観客を魅了した。

日本語を理解しない観客の方が数の上では多いので、例年通り、英語版プログラムに芝居の粗筋を載せるとともに、随所に英語の台詞を入れ、また、最近流行のポップ・ミュージックに合わせたダンスを取り入れるなど、満席に近い観客と、舞台の上の役者が一体となって、お互いに大いに楽しんだ公演だったと言えよう。

また、2011年以来、毎年「日本の夕べ」の公演日に、「東日本大震災」の被災者に対する義捐金を募っており、今年も2日間の公演で来場者より相当な額の志を頂いた。この義捐金はすべて、ACT豪日協会が2012年より実施している「東北青少年プログラム」に寄付される。このプログラムは、両親または片親を失った被災地域の中学生・高校生を、日本の学校の休み期間中に、キャンベラに招き、学校訪問、キャンベラ市及び近郊の観光地訪問など2週間近くホームステイをしながら楽しんでもらうという企画で、既に20人以上の生徒を招いている。地元の日豪親善団体と大学の絆を深めるという点でも、この公演が果たしている役割は、意義あるものと言えるのではあるまいか。
(文=オーストラリア国立大学アジア・太平洋カレッジ日本センター 歌舞伎演出・監督池田俊一)


NSW州立美術館・日本語ボランティア・ガイド便り

今月ご案内する絵画はボッティチェリの「眠る幼子キリストを敬慕する聖母」です。サンドロ・ボッティチェリは初期ルネッサンスで最も良く知られたフィレンツェの画家です。この絵には多くのルネッサンスの絵画に見られるようにいくつか象徴的な意味が含まれています。そのうちの1つは、背景のバラの茂み、トゲのないピンクのバラは聖母の愛情を表します。その他にも象徴的な意味がいくつかあるのですが、それはご覧になる時のお楽しみに……。

特別展入場は有料ですが、毎週水曜日と土曜日の午前11時から無料日本語ツアーがございます。また、常設展の日本語ハイライト・ツアーも毎週金曜日11時から行っています。

グループでご来館をご希望の場合、事前にご予約をいただければ上記以外のご希望日時に行うことも可能です。(投稿=コミュニティ・アンバサダー:チョーカー和子)

■問い合わせ
Tel: (02)9225-1700(英語)
Email: communityambassadors@ag.nsw.gov.au(日本語可)


SBSラジオ日本語放送12月のハイライト

SBSラジオ日本語放送は毎週、火曜、木曜、土曜の午後10〜11時に番組を放送している。番組は、AMラジオ1107khzにチューンを合わせる方法と、デジタル・テレビのデジタル・ラジオ「SBS Radio1」を選択する方法で聞くことができる。

12月の「シドニーサイド」では、ストラスフィールド交響楽団アートダイレクター、村松貞治さんをはじめ、NSW州立美術館コミュニティ・アンバサダー、鴨糟弘美さんなどのインタビューなどをお届けする予定。

なお、毎月最終週の木曜に、日豪プレス翌月号の見どころを紹介している。次回は12月31日(木)放送予定。

■SBSラジオ日本語放送
Email: Japanese.program@sbs.com.au
Web: www.sbs.com.au/Japanese
Facebook: www.facebook.com./SBSJapanese

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