豪州ビザ最新情報/オーストラリアのビザ・ゴシップ その3

豪州ビザ最新情報

オーストラリアのビザ・ゴシップ その3

今月も豪州のビザ・ゴシップについてです。

コモンウェルス・ゲーム裏事情

4月にゴールドコーストをにぎわせたのは、何と言ってもコモンウェルス・ゲームでした。しかし、そこにはさまざまな裏事情というものも存在します。こうした国際イベントで政府が警戒するのは、各国からの参加選手やその関係者たちが大会後に違法滞在を続け、最終的にその国に残り亡命することです。もちろん、オーストラリアの政策として難民などの救援はしなければならないのですが、こうした亡命を国際大会がある度に認めていては国際問題に発展します。

今大会でも、2月の時点からダットン大臣は、大会のために入国する選手や関係者に強く警告を発していましたが、残念な(または予期した)ことに大会開始早々から行方知れずとなった選手や関係者が続出しました。2006年にメルボルンで行われた同大会では、45人の亡命者が出たそうです。しかし、皮肉なことに、その亡命者の中から今回の大会にオーストラリアを代表するメダル候補選出として出場する選手もいました。そして、そうした選手を国を挙げて応援するという、回りまわって、世の中、なかなか奇麗事ばかりではいかないようです。

ペアレント(親呼び寄せ)ビザ

4月1日に駆け巡ったニュースの1つに、「Assurance of Support(AOS)」と呼ばれるビザ申請者である家族の身元保証人となるための必要年収がこれまでの3万5,793ドルから、8万6,607ドル(カップルであれば、11万5,476ドル)に引き上げられたというものがあります。今年4月1日以前にAOSの手続きを完了している場合には、改正前の必要年収で問題ありませんが、ビザの申請がそれ以前に行われていたとしても、AOSが完了していなければ改正後の収入を証明しなければなりません。

現在、ペアレント・ビザには大きく分けて申請費用を割り増しにすることで短期間での審査となる寄与ペアレント・ビザと通常の申請費用となるペアレント・ビザの2つに分かれています。前者に関しては、その審査期間は3年程とされておりますが、後者は30年以上という状況が続いています。この身元保証の期間は10年間で、その間は保証金を預け入れなければならず、その金額は現在7,500ドルですが、来年の7月から1万5,000ドルに引き上げられると発表されています。

高い申請費用を支払い、長期間ビザの審査を待っていた上で、保証人の収入が十分でないためにAOSの手続きができないという問題が現在多く発生しています。移住者にとって、年老いた親と一緒に暮らすのはごく自然なことですが、移住後、オーストラリアで働き、同国家、そして経済に貢献している移住者の当然の権利も、もはや同国の移民政策では認めない方向に進んだと言えるのではないでしょうか。


清水英樹(Hideki Shimizu)
QLD州弁護士、ビザ・移民法政府公認アドバイザー(MARN9900985)。「フェニックス法律事務所」筆頭弁護士所長の他、移民ビザ専門コンサルティング会社「GOオーストラリア・ビザ・コンサルタント」、各種不動産売買手続き専門法律事務所「Conveyancing Home QLD」を経営する。

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