「利益誘導は政治につきもの、違法ではないでしょう」

ベレジクリアンNSW州首相、開き直る

 2019年NSW州議会選挙に先立って、グラディス・ベレジクリアン保守連合州政権が地方自治体に分配した助成金「Stronger Communities Fund」、2億5,200万ドルの95%が保守連合議員選挙区だった問題は、ベレジクリアン州首相事務所が助成金交付認可書類を裁断していたことから疑惑が深まっていたが、法科学データ検索の結果、削除されていたデータの復元が実現した。

 一方、ベレジクリアン州首相が、「Pork barrelling(利益誘導)は政治にはつきもの。違法ではない」と開き直りの発言をしたことが伝えられている。

 この助成金プログラムの不正分配疑惑の議会調査委員会を指揮していたデビッド・シューブリッジ緑の党州議会下院議員は、「復元されたデータでベレジクリアン州首相がこの保守連合選挙区に偏った助成金交付を認可していたことが示されている」と語っている。

 復元された認可書類は11月25日夜に州議会に提出された。

 シューブリッジ議員は、「ベレジクリアン州首相は、この1年、追及を逃げたりかわしたりしてきており、プロジェクト認可過程で自分の果たした役割も否定しようとしてきた。今、この復元された書類から、ベレジクリアン州首相がいくつものプロジェクトへの助成金交付を自ら認可してきたことが明らかにされた」と語っている。

 さらに、「プログラムのうち1億4,100万ドル相当のプロジェクトへの助成金が州首相事務室で認可され、そのほとんどが保守連合議員選挙区た。いずれもベレジクリアン政権を政治的に有利に導くためだった。こうなれば、州首相は州民に対して正直に告白しなければならない」と発言している。

 11月26日、ベレジクリアン州首相は、この助成金プログラムに関して不正行為を否認し、「どんな政府でも、選挙時には選挙区の支持を得るために利益誘導をするものだ。どの政府もどの野党も選挙区の好意を得るために努力するものだ。好むと好まざるとに関わらず、それが政治プロセスの一部だ。このプログラムに関して言えば、金は州内全体の重要なプロジェクトに交付された。保守連合選挙区に多く回ったのは事実だがそれは保守連合議員の方が多いから当然だ。利益誘導は違法ではない。残念ながらどの政府でもやっていることだ」と発言している。

 シューブリッジ議員は、「これらの認可書類は紙は裁断され、電子ファイルは削除されたが、電子ファイルはデジタル技術で復元された。もし、州議会上院調査委員会でこの問題の調査を主張していなければ永遠に暗闇に葬られていたことだろう」と語っている。
■ソース
Shredded documents at centre of NSW Premier Gladys Berejiklian grants controversy recovered by forensic data search

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