NSW、ラ・ニーニャでロス・リバー・ウイルス感染者増加

多雨湿潤で水たまりが増え、蚊がウイルス媒介

 NSW州でロス・リバー・ウイルス感染者が増えているとの警報が出されている。このウイルス感染症はロス・リバー熱とも呼ばれ、QLD州タウンズビル近辺のロス川で初めて発見されたためにこの名前がある。普段でも全国で年に5,000人程度が感染しているが、2020年にはNSW州だけでも2,000人近くが感染している。
 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ロス・リバー・ウイルス感染症の潜伏期間は3日から3週間と大きく開きがあり、関節の炎症、こわばり、関節痛、四肢の発疹、リンパ腺肥大、発熱、悪寒発疹、発熱、関節の炎症や痛みなど一般的にインフルエンザに似た症状がある。ごくまれには手足が「しびれ」る症状もある。感染してから数週間で回復する人もいれば、数ヵ月に渡り症状が続く場合もある。この感染症には治療法がなく、早期発見で早めに対症療法を施すしかない。

 昨年後半からオーストラリア大陸東半分がラ・ニーニャ期に入っており、多雨湿潤であちこちに水たまりが増えていることが蚊の繁殖の原因になっており、蚊が媒介するロス・リバー・ウイルス感染の機会が増えたと考えられている。

 患者は、関節が腫れてひどく痛む。特に手首、くるぶし、手足が痛み、ひどい時には本のページをめくることさえできなくなったり、ドアを開けられなくなるなど生活に支障が出ると訴えている。

 NSW保健局では、「ロス・リバー感染症にはワクチンもなく、治療法もないため、予防法としても蚊に刺されないことしかない。住宅や職場周辺の水たまりに殺虫剤を噴霧したり、朝夕の蚊の活発な時間帯には長袖シャツや長いズボンを着るなどで防ぐしかない。ハンター・バレー・ニュー・イングランド保健管区では640人が感染しており、過去30年で最悪の事態になっている。また、北部海岸、中北部海岸地域では400人ほどが感染している。この地域の例年平均は135人程度だ。また、2020年のNSW州の患者総数は1,987人で、過去30年の例年平均805人の2.5倍ほどになっている」と発表している。

 もっとも大きな被害を出している最北部海岸地域では、市民が協力して蚊を退治しようという「Tackling Mosquitoes Together」キャンペーンを打っている。
■ソース
Ross River virus infections reach record levels in NSW

    日豪プレス キレイになろう特集 テイクアウェイ特集2020

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