シドニー・フィルム・フェスティバル作品入賞後に切貼り

「民族差別」批判浮上後に問題箇所削除

 シドニー・フィルム・フェスティバルで入賞したイライザ・スキャンレン氏の短編作品が「民族差別」の批判を受けた。しかし、スキャンレン氏が、入賞作品の問題箇所を入賞後に削除したことが明らかになり、さらに批判を受けている。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 スキャンレン氏は、アメリカのTVシリーズ「Sharp Objects」やハリウッド映画「Little Women」に出演した俳優で、今回は、過去10年、韓国で人気のオンライン「早食い競争」に巻き込まれた女高生を描いた短編映画「Mukbang(モクバン)」でRouben Mamoulian賞最優秀短編映画監督賞と$7,000の賞金を獲得した。

 映画は学校生活に溶け込めない主人公はインターネット・カルチャーに熱中しているが、韓国の「モクバン」ブームを見つけ、性的に目覚めていくというストーリー。

 6月18日のバーチャル授賞式で、審査員の俳優兼プロデューサのブライアン・ブラウン氏、監督のジョージ・ミラー、ソフィー・ハイド両氏は、スキャンレン氏を、「新鮮な主張を携えた監督」と評した。

 しかし、作家で俳優でもあるミシェル・ロウ氏が、「白人少女が自分を見つけるために、韓国文化を横取りするそのやり方は非常に問題がある」と作品を批判し、さらに、主人公の白人女子高生が黒人の男子生徒に暴力を振るう鉛筆画が映される短い場面を削除したことにも疑義の声を挙げており、「映画の民族差別や暴力も問題だが、それより問題なのは、受賞した後に作品を編集し直すというのは不実であり、他の選考作品に対して不公平にあたる」とツイッターで書いている。

 SBSのコメディ・シリーズ「Homecoming Queens」の共著者であり、また出演者でもあるロウ氏は、「今回の受賞は、オーストラリアの映画産業が民族差別的であり、破綻していることを示している」と語っている。

 スキャンレン氏と映画制作者のFat Salmon Productionsは個別に謝罪を発表している。
■ソース
‘Deeply sorry’: Director apologises after Sydney Film Festival racism outcry

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