NSW州警察ミック・フラー長官給与大幅上昇

保守連合政権同時に公務員の昇給を停止

 NSW州警察のミック・フラー長官の給与が$87,000引き上げられる予定が発表され、NSW州議会野党労働党は、コロナウイルスのパンデミックのさなかの措置に反対の考えを発表している。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 労働党のアダム・サール影の労使問題担当相は、フラー長官の昇給を「この困難な時期に莫大な昇給だ。グラディス・ベレジクリアン州政権は公務員の実質的な賃金カットを主張しており、警察長官には2.5%の賃金上昇率上限をはるかに超える昇給を認めるというのは正しいことではない」と批判している。

 フラー長官は警察権力秩序派で、ロック・フェスティバル会場で未成年女性が成人近親者の付き添いなしで裸体検査を受けるなど警察官の違法行為が問題になったが、フラー長官が、「市民が警察を恐れるようにしなければならない」と発言し、ミック・キールティ元連邦警察長官が、「市民に警察を恐れさせるなどとは恐ろしい発言だ」と批判する事態にもなった。

 サール議員は、「政府は選ばれた少数者に厚いもてなしをして、他の者には厳しい扱いをするなどということは許されない」とベレジクリアン首相を批判している。

 フラー長官の新年俸は$649,500になっており、公務員の報酬を決める法定独立機関の報酬審査会では、「事務次官級の年俸」と発表しているが、州首相内閣府のティム・リアードン官房長官の$629,100、州最高裁のトム・バサースト首席判事の$532,560を上回る額になった。

 警察長官の報酬引き上げは、3月26日にベレジクリアン州首相が、報酬審査会に対して、「警察長官の報酬額の見直し」を命じたところ、4日後には審査会が、15.4%($86,850)の報酬引き上げを了承し、新報酬を$649,500とした。

 3月30日付の審査会の発表は、「州首相の要請に基づき、フラー氏個人にのみ適用される報酬額であり、今後の警察長官に適用される額ではない」としている。

 その1週間前、ベレジクリアン州政権は、喫茶店、レストラン、事務などの営業停止を命じており、何千人もの労働者が失職、センターリンクの行列に並ばなければならなくなった。さらに、同じ週にはNSW州最高裁判事全員が、「コロナウイルス・パンデミックの困難な時期を考慮し、当面の報酬引き上げは行わない」と決議している。

 ベレジクリアン州首相はコメントを拒んでいるが、デビッド・エリオット警察相はフラー警察長官個人に適用される報酬引き上げ擁護の発言を行っている。一方、4月にはドミニク・ペロテット州財相が、「一線の医療従事者以外の州公務員の賃上げ上限2.5%を当分停止する。大勢の人が厳しい状況にある時に公務員の昇給はあり得ない」と発言している。
■ソース
NSW Police chief Mick Fuller gets a big payday

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