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オーストラリア人旅行者が再び日本に押し寄せているって本当? ②バリやタイなどと並ぶ人気渡航先

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この半年でコロナ前からの減少幅は急激に縮小している

① 訪日客数はコロナ前の水準を回復」から続く

 一方、オーストラリア側の統計を見ても、訪日需要の回復基調は鮮明となっている。オーストラリア統計局(ABS)の出入国統計によると、短期滞在で日本に渡航し3月に帰国した居住者の数は、コロナ前の19年3月比で6.2%減の3万2,160人だった(条件が異なるため日本の統計とは単純に比較できない)。

グラフ作成:守屋太郎

 オーストラリア人の訪日客はスキーヤーが多く、休暇シーズンとも重なるクリスマスから年初の時期が需要のピークとなる。年末年始を挟んだ過去6カ月間のコロナ前との減少幅を見ると、22年10月の75.1%減から急激に改善。コロナ前の水準を急速に取り戻しつつある。

 渡航先を国・地域別で見ると、日本は6番目に多い。居住者の里帰りが多いニュージーランドやインドを除けば、オーストラリア人に人気のバリ島があるインドネシア、プーケット島など同じくビーチリゾート需要の大きいタイ、観光地が豊富な米国などとともに、日本は最も人気の高い休暇のデスティネーションの1つとなっている。

 このように、オーストラリア人旅行者がコロナ規制の解除を機に一気に日本に押し寄せていることは確かだろう。オーストラリア人は休暇の滞在日数が長く、日本での1人当たりの出費も世界で最高水準。日本の受け入れ産業にとって人口規模(約2,600万人)の割には「上客」と言える。オーストラリア人旅行者のさらなる取り込みは、日本のインバウンド復活のカギを握りそうだ。

■ソース
訪日外客統計(日本政府観光局 JNTO)
Overseas Arrivals and Departures, Australia(Australian Bureau of Statistics)





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