日豪フットボール新時代(NAT)第115回「出場権」

第115回 出場権
文・植松久隆 Text: Taka Uematsu

マチルダスの公式サイトにも大きな「TOKYO」の文字が見える。プレー・オフの第1戦は6日にニューカッスルで行われる
マチルダスの公式サイトにも大きな「TOKYO」の文字が見える。プレー・オフの第1戦は6日にニューカッスルで行われる

東京五輪の開催年になってから急に騒ぎになった中国で猛威を振るう新型コロナウイルス禍。サッカー界にも、さまざまな影響が出てきているが、その煽りを中国の次に受けているのは、実は豪州であることはあまり知られていない。豪州から3チームが出場するアジア・チャンピオンズ・リーグ(ACL)では、そのいずれのチーム予選グループの対戦相手に中国のクラブが含まれていて、その影響は大きい。中国での試合開催の日程変更や場合によっては中国クラブの選手の入国にも影響が出てくる。当然、そういった変更は国内リーグであるAリーグの日程にも影響を及ぼしかねない。

入国ということであれば、当初は今回のウイルス禍の震源地である武漢での開催が予定されていた女子サッカー東京五輪予選の3次予選の中国開催分は急遽、豪州開催に差し替えられた。その予選に出場する中国女子代表は武漢でキャンプを張っていたこともあって、豪州に入国したブリスベンのホテルで一旦隔離の上で、検査と体調確認が行われた。豪州女子代表マチルダスは、その中国と同グループに入り、プレー・オフ進出を懸けて争った。直接対決ではドローで、2勝1分で両国が並ぶも得失点差で豪州が上回ったことで、出場権が決まるホーム&アウェーのプレー・オフの対戦相手はベトナムに決まった。そのプレー・オフは、3月6日と11日に予定されているが、ここでも中国代表のホーム・ゲームは第3国で行われる可能性が高い。いずれにしても、次号の当コラムではマチルダスの「東京行き」の切符獲得のうれしい知らせをお届けできると信じて待つことにしよう。

翻って、「東京行き」の切符をしっかりとつかみ取ったのが、豪州U23代表オリルーズ。東京五輪の切符獲得のために負けられない戦いが続いたU-23アジア選手権。FWニック・ダゴスティーノの大ブレークなど、総力戦を戦い抜いたチームは、3位決定戦でウズベキスタンを破って、東京行きは確定するに至った。開催までの残りの時間は、U-23の年齢制限なく3人をメンバーに加えることのできるオーバー・エージの人選や現有戦力の見極めなどに、フル代表サッカルーズ監督兼任のグラアム・アーノルド監督は東奔西走の忙しい時間を送るに違いない。願わくば、男女そろってのグリーン&ゴールドの大暴れを期待したい。そして、五輪に出るからには金メダルを狙ってほしい。少し早いが、頑張れ、オリルーズ。頑張れ、マチルダス。


【うえまつのひとり言】
2月中旬まで、日本に2週間ほどいた。豪州へ戻る日の翌日は、ACLでシドニーFCとパース・グローリ―が遠征して来ての試合日。搭乗日を1日遅らせるか真剣に悩むも、搭乗日の変更費用の出費に思い切れず、結局断念……。見たかったな、アンジのマリノス対コリカのシドニー。

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