「不採算農家は廃業も真剣に検討を」

NSW州南部のワイン・ブドウ生産者に

 NSW州南部の青果物生産地リベリナ地域のワイン・ブドウ生産者に対して、「ワイン産業の見通しは明るくない。無理してこの業界にとどまることに価値があるかどうかよく考えてみないか」という勧告が出されている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 リベリナ地域のグリフィスの町に本拠地を置くWine Grapes Marketing Boardは、ワイナリー8社との協議を終え、メンバーにかなり悲観的な内容の書簡を送ったと報道されている。

 このような書簡を生産者に送るのは同Boardでも異例の措置とされており、書簡はブルーノ・ブロンバル名義で、ワイン産業をとりまくいくつかの問題に触れている。そこでは、小売業者の力が強すぎるため、生産者の利益が圧縮されていることや国内市場が弱いことが挙げられている。一方、ワイン産業に有利に働いているのは豪ドル安で、輸出が伸びている。

 ブロンバル氏は、「今後2年か3年は改善の見通しはないというのがワイナリーとの協議から得た感触だ。どこもほとんど事業成長がない。そのため、ワイン・ブドウ生産者もこのままブドウ生産を続けるのか、どこかで転換するのかを決めなければならなくなるだろう」と述べている。

 国内ワイン・ブドウの4分の1がリベリナ地域で生産されており、約2万ヘクタールの畑でNSW州の生産量の約60%を生産している。ブロンバル氏は、「そのうち、利益を生んでいるのはピノ・グリージョ、ソーヴィニョン・ブラン、シャルドネで、他の品種はコスト割れしている。早晩、ブドウ栽培農家の一部は決断を迫られることになる。ワイナリーを訪問し、話してみることだ。来年の価格がどうなるか。その上でどの品種を残し、どの品種を切り捨てるかを決めなければならないだろう」と述べている。

 同Boardは不採算農家の廃業を勧めているが、ブロンバル氏は、「以前に廃業手当があったが、効果がなかった。今回、そのような補助金はないだろう。政府が出してくれるなら問題はない」と述べている。
■ソース
Grape growers in southern New South Wales advised to seriously consider getting out of industry

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