冤罪で10年服役の女性に賠償金

州最高裁が政府に400万ドル命令

 11月10日、NSW州最高裁は、「夫殺しを依頼した」容疑で有罪判決を受け、10年以上の期間服役した後に再審で冤罪を晴らしたロザンヌ・ベケットさんに400万ドルと裁判費用を与える判決を下した。この判決で、州政府は、女性を不当に訴追したと断じられ、巨額の賠償を命じられた。NSW州政府は以前にベケットさんとの和解を拒んでおり、大きく信用を失墜したことになる。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ベケットさんは、夫のバリー・キャットさんの殺害を企てた容疑と偽証罪で有罪判決を受けて服役していたが、新証拠が現れ、再審で有罪判決が破棄され、2001年に釈放された。また、2005年には訴追そのものが破棄された。その後、州検事局(DPP)が控訴を断念したため、再審は行われずじまいだった。

 2015年8月、最高裁が州政府に対して、ベケットさんに230万ドルの賠償金を支払うよう命じていたが、10日の最高裁は、冤罪による懲役期間に対する賠償金の利息を合わせ、さらにベケットさんが費やした裁判費用も加算して州政府に支払いを命じた。

 判決後、ベケットさんは、「26年という歳月は長かったが、この判決は、負けるな、あきらめるなという力強いメッセージになった」と語っている。また、州側は、賠償金支払いに対して控訴するまでの差し止め請求の意図を明らかにしていたが、ベケットさんは、「州政府が控訴するなら、州民の税金の無駄づかいでしかない。なぜなら、州政府に勝ち目はないからだ。この判決までに26年かかったこと自体が恥ずべきことなのに、巨額の税金を無駄づかいすることはさらに恥ずべき行為でしかない」と語った。

 さらに、「ピーター・トーマス刑事が私を犯人に仕立て上げようとし、警察がそれを許したこと自体が間違いだった。腐敗刑事がどんなことをやるか、しかも州の財政を利用して州民に金銭的負担を負わせ、昨年死亡するまでやめようとしなかった。それ自体が犯罪行為だったと思う」と語った。
■ソース
Roseanne Beckett: Woman who wrongfully served 10 years in jail awarded $4m in malicious prosecution case

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る