旦那はオージー「耳かきとオーストラリア人」

第42回
耳かきとオーストラリア人

【前回までのお話】極寒の北海道から、オーストラリアへ家族4人で移住。オージーの夫との一風変わった日常生活を綴っている。

オーストラリア人男性はなぜか体毛が濃い人が多い。頭髪は寂しいけれども、ひげをふさふさとサンタクロースのように伸ばしている人もいる。腕や足の毛もさることながら、胸毛も豊かに生えているのが普通である。日本人みたいに、男性がエステに行ってツルツルにするという習慣はない。男性はあくまでも男性らしく……である。

しかしその一方で、耳毛、鼻毛が出ている人が多いということにも気が付いた(40代)。夫も例外ではなく、最初のデートで気付いたのは、その高い鼻から出ている鼻毛&耳毛だった。「うわー……」と思った。最初は我慢していたが、数回目のデートの時に、思い切って「ちょっと鼻毛が出ているんだけど……。切らせてくれない?」と言って切らせてもらった。

「君が切るから、どんどん早く伸びるようになったんだよ」と文句を言うので、結婚後は、鼻毛&耳毛切りは私の仕事になってしまった。

決してすてきな仕事ではないので、中学生になった娘に「ママが忙しくてできない時は、ママの代わりにやってあげてくれない?」と言ってみたが、「なんで私が?」と一蹴されてしまった。

イラスト=たこり
イラスト=たこり (Web: takori.go-jin.com)

ちなみに、私は耳掃除が大好きである。オーストラリア人は自宅で耳掃除をする習慣がなく、耳アカが溜まったら、病院に行って掃除してもらう人も少なくない。夫も同様に、半年に1回は病院に行っていたそうだ。

なので、自宅で耳を掃除してもらえるという利便性に、最初は大変喜んでいた夫だったけれど、毎日のように夫の耳を掃除したい妻には閉口して(ほとんど中毒患者)、「そんなすぐには耳アカは溜まらないよ!」と文句を言うようになってしまった。

日本に住んでいたころは、オーストラリアに移住したら「日本人の手によるプロの耳掃除」のショップをオープンさせたらきっとお客がたくさん来るに違いない。趣味と実益を兼ねたすばらしい仕事になるだろうと夢想していたが、未だに実現していない。


ポップ登美子
北海道札幌市出身。オージーの夫と2人の子どもとともにノーザン・テリトリーに在住中。本紙コラムのほかにも、「地球の歩き方」海外特派員などでのフリーランス・ライターや日本語ガイド、日本語教師としても活躍中。
Web: ameblo.jp/kangaroo777
www.facebook.com/miffy777/
ameblo.jp/darwin-japanese

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