AUS教育システム/教科書がない

Education Systems Q&A AUS教育システムのしくみ

日本とは異なる教育システムに戸惑うママ&パパの疑問・質問に専門家がズバリお答えします。

教科書がない

Q: 小学生の子どもがいます。ローカルの学校に行っていますが、教科書も時間割もないので今何を勉強しているのか分かりません。子どもに聞いても、あまりすっきりした答えが返ってこないので心配です。

この方と同じように感じていらっしゃる保護者の方々もたくさんいると思います。

生徒にワークブックを渡している学校もありますが、ほとんどの小学校では教科書はありません。ハイ・スクールになるとテキストブックや時間割がありますが、小学校のうちはないので、今何を勉強しているのかとても分かりにくいですね。子どもに聞いても「Math」とか「Art」「Reading」などという答えは返ってきますが、詳しくは分かりません。

また、隣のクラスの保護者に聞いても、同じことを勉強しているとは限らないので当てになりません。宿題にもらってきた算数のプリントを見ると、例えば2年生なのにかけ算、割り算の要素まで入った問題が載っていて、一体今何を勉強しているのか? と考えてしまいます。

NSW州の学校はキンディを「アーリー・ステージ(Early stage)」として1年生から12年生まで2年ごとに6つのステージに分けられ、それぞれのステージで学習内容が決められています。1〜2年生ですとステージ1、3〜4年生はステージ2、5〜6年生はステージ3ということになります。

各ステージの学習内容の確認方法

内容をどのように確認するかというと、例えば2年生の算数ですと下記のウェブサイト「NSW Education Standards Authority」から左側の「Mathematics」を選び、そして「K-10」を選びます。すると「最終目標」「内容」と計算や図形などの学ぶ内容を見ることができます。

一番良いのはクラスの担任教師に聞くこと

ただし、授業の進め方は各担任の先生に任されており、担任教師によってアプローチの仕方や使う教材、勉強する順序などは違います。担任教師は、自分のクラスの生徒の能力や興味に合わせて授業計画を立てます。ですから、疑問がある時は直接担任の先生に聞くのが一番です。

このため、担任教師の得意分野の色も出てきます。例えば得意なコンピューターを多用したり、アート的な要素をたくさん取り入れた授業をする先生もいます。しかし、最終目標は各ステージで同じです。

新年度は、前年度の担任から生徒の情報を集め、最初の数週間で受け持ちの生徒を把握します。キンディの生徒は前年の情報がないので入学時にアセスメントを行い、担任はその結果を踏まえて今後1年間の計画を立てていきます。

授業の進め方で分からないことがあったら「かけ算は勉強したのか」「宇宙について習ったのか」というように、なるべく具体的に質問することをお薦めいたします。

■NSW Education Standards Authority
Web: educationstandards.nsw.edu.au/wps/portal/nesa/k-10/learning-areas/mathematics


内野尚子(うちのなおこ)
96年よりシドニー在住。11年間ローカルの幼児教育機関で教師「Authorized Supervisor」を務める。元日本語補習校代表兼教師。幼児から大人のための学習教室「Universal Kids」の代表。Universal KIDSやNPO日豪教育サポート・グループを通して、在豪日本人のための現地教育のシステムや、バイリンガルなどの教育の情報共有に努めている。

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