明日を思いやる/福島先生の人生日々勉強

福島先生の人生日々勉強
明日を思いやる

人間は、互いに関わり合いながら生きている社会的な存在です。人は人に支えられ、人に寄り掛かって生きていて、しかも、人の中にいて初めて、人間になるわけです。ですから、どのように人と関わっていくかによって、人1人の生きがいや幸せが決まっていくことになるのは、自然の理だと言えるでしょう。

自己実現だけを求めて生きてきたように感じていても、実際は、人のために何かをすることが人生を豊かにするのだと、誰もが分かっているような気がします。傲慢に生きていては幸福を見出すことは出来ないのだということを、実体験から教わりつつ成長していくのが、人間というものなのかも知れません。

例えば、親は我が子のために何かをしてやることに幸せを感じますし、子どもが見せる笑顔に励まされて働けるのだということを実感している人はたくさんいることでしょう。詩人も小説家も、画家も音楽家も俳優も、自動車や化粧品、農作物などを作っている人も、誰もが自分たちが作り上げた作品や製品が、1人でも多くの人に喜びを持って迎えられた時に、自らも幸福や生きがいを感じることが出来るのだと思います。医療現場や学校、役場、マーケット、形の無いものを提供するサービス業など、さまざまな場所で働いている多くの人も、自分たちの働きによって助かる人、生かされる人のことが実感出来た時にこそ、一段と大きな喜びを感じるのだろうと思います。

人びとの喜びによって自分も幸せを得るわけですし、目の前にいる人のことが大切であることは言うまでもありませんが、ここでもう1つ、価値の高い仕事として、次の世代の人のことを考えてみましょう。次の世代の人のことを考えるということは、私たち人間が、自然という有機的秩序の中で生かされていることを自覚し、きれいな水や空気、豊かな緑、共に生きる地球上の生命の動きに目を向けることだと思います。河川や森林や山などの美しい自然を残すこと、野生動物の保護やエネルギー消費の節約などについて真剣に考えていくことは、今を生きる私たちの、未来に対する大きな役割だと思うのです。

人類にとって、次の世代を生きる子どもたちを豊かに健やかに育てるということは、人間として生命を与えられた者に課せられた、最も大切な使命だと言えるでしょう。今日、私たちは地球環境を壊し、子どもたちの明日を思いやらず、その結果、自分たちの命をも傷つけているのではないかと思うことがよくあります。大人や社会が子どもたちを大切に育てることは自分の人生を大切にすることと同義であると、私たちは知るべきです。明日を思いやらずして自己実現などないのです。


福島先生の教育指導

教育専門家:福島 摂子
大阪府出身。32年間、教育に携わり、教育カウンセリング・海外帰国子女指導を主に手がける。1992年に来豪。シドニーに私塾『福島塾』を開き、社会に奉仕する創造的な人間を育てることを使命として、幼児から大学生までの指導を行う。2005年10月より拠点を日本へ移し、日々活動の幅を広げていく一方で、オーストラリア在住者に対する情報提供やカウンセリング指導も継続中である。

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