2016年3月 メルボルン/ローカル・コミュニティー・ニュース

日本人水兵の墓、地元住民らが慰霊墓参り

「多くの人に日豪交流史を伝えたい

ウィリアムズタウン共同墓地にある日本水兵の墓碑。明治時代の日本人の足跡がここにもあった
ウィリアムズタウン共同墓地にある日本水兵の墓碑。明治時代の日本人の足跡がここにもあった

VIC州ウィリアムズタウン在住の住民らが、2月20日午前、市内にある日本人水兵が眠る墓地を訪れ、黙とうをささげた。

訪れた「ウィリアムズタウン共同墓地」には、1882年(明治15年)オーストラリアに訓練と親善を目的に訪問した日本海軍軍艦「筑波」に乗船していた水兵で、長い航海による病気が原因で病死したとされる3人が埋葬されている。当時の地元新聞にはこの3人の葬儀の様子が報じられ、また、1カ月の停泊中にはさまざまな友好親善の行事や練習艦の一般公開の催しが行われたと記されていたようだ。

この水兵3人の墓を発見したのは、市内在住の野口幸子、アラン・デイビッド夫妻で、1991年に地元新聞に掲載された墓地管理事務所の通達文に日本人らしき名前を見つけたことがきっかけとなった。以来、独自に調査を始め、古い資料などから明治時代の日豪交流の軌跡を見つけ出した。93年には当時の在メルボルン領事館の小幡総領事も訪れ墓碑再建の記念式典が行われ、また、96年には慰霊記念碑も設立され、除幕式には日豪200人以上の人が式典に参加した。

この日は発見者のアラン・デイビッド氏も参加し、参加者は慰霊碑に線香をあげた後、尺八演奏を流して黙とうをささげた。デイビッド氏は、「日本水兵の墓と慰霊碑が日豪友好の証として再び知られ、より多くの人に日豪交流史について興味持ってもらえれば」と語った。


復興への願いを込めて、慈善コンサートが開催

5年目を迎える被災地で復興・再生への道のりを歩む多くの人たちへ、メルボルンから復興の願いを届けようと、3月11日にチャリティー・コンサートが市内で開催される。

コンサートでは和太鼓演奏やダンス・パフォーマンスをはじめ、メルボルンで活動するアーティストが参加する。集まった収益金は被災地域の中学生を豪州に招待する支援事業を行う「日豪ジュニア・プロジェクト」へ全額寄付される。

■東日本大震災5周年チャリティー・コンサート「花は咲く」
日時:3月11日(金)6:45PM開場、7PM(開演)~9PM
会場:Library at The Dock, 107 Victoria Harbour Promenade Docklands
シティからのトラムは48、11 (D18で下車)
料金: $25、子ども$15(12歳以下)、未就学児童は無料
出演:ゆみうみうまれ、エイ・ヤー、いちまでぃん、ユーカリ・エコー、只野徳子、ブランドン・リー、和太鼓りんどう
チケット予約:Web: www.trybooking.com/KCJN
問い合わせ: 坂本敏範(toshi@wadaikorindo.com
Tel: 0421-307-236


「心の整理学」カルチャー・スクール開催

ホープ・コネクションは3月19日、「ハッピーな気分で毎日を過ごす心の整理学」についてカルチャー・スクールを開催する。講師には、豪州公認のサイコロジストでメルボルン市内のパラマウント・メディカル・クリニックの桜井多恵子先生を迎え、ハッピーな気分でいるためのコツや心の整理学について話をする。参加希望者は、メールまたは電話で3月17日までに申し込みを。

■「ハッピーな気分で毎日を過ごす心の整理学」カルチャー・スクール
日時:3月19日(土)10AM~12PM
会場:Grattan Gardens Community Centre, 40 Grattan St., Prahran
料金:$5(コーヒー、紅茶付き)
Tel: 0408-574-824(10AM~3PM)(チャイルド・ケア、駐車場希望者は申し込み時に相談応)
Email: info@hopeconnection.org.au


貴重な日本画25点の展示に向けた第一歩

橋本明治作「櫻」(76年)と写るジョージ・ギッシュ会長
橋本明治作「櫻」(76年)と写るジョージ・ギッシュ会長

メルボルン大学内のイアン・ポッター美術館の関係者と会合し、展示に向けて前向きに話し合った

メルボルン大学内のイアン・ポッター美術館の関係者と会合し、展示に向けて前向きに話し合った

メルボルンのビクトリア国立美術館(NGV)に保管されている日本画25点が、39年前にオーストラリアに寄贈された現代日本画を代表する画家の作品を集めた貴重なコレクションで、これを再び豪州国内で展示しようと、2月7日、寄贈元の社団法人「海外と文化を交流する会」の会長ジョージ・ギッシュ氏を含む3人がメルボルンを訪れた。

この日本画25点は1977年に「貿易以外にも日豪の信頼を深めるために文化の交流を」と社団法人「海外と文化を交流する会」がオーストラリアに対して寄贈したもの。この会の設立者であった松岡朝さんは、5年の歳月をかけて、1人ひとりの画家に趣旨を理解してもらい、特別に製作してもらった。作品の中には日本を代表する現代日本画の巨匠・橋本明治や奥村土牛など、文化勲章を受章している画家の作品が多く含まれている。

寄贈時にはビクトリア国立美術館(NGV)で展覧会が開かれ、当時のVIC州首相をはじめ多くの人が訪れたが、その後、手違いにより日本画の行方は分からなくなり再び発見されたのは2004年になってからだった。寄贈されてから39年間、一般公開されたのはたったの3回だけだった。

3人は在メルボルン総領事館やメルボルン大学などを訪問、これら日本画についての説明や寄贈経緯を話し、国際親善や文化交流のため積極的に活用して欲しいと会の意向を伝えた。また、保管先のNGVも訪れて作品の保存状態を確認した後、ミーティングを開き、今後の展示へ向けての可能性などを話し合った。

同会のジョージ・ギッシュ会長は「設立者の松岡朝氏が『国際交流のために』と情熱をかけて集めた日本画がメルボルンで保管されたままになっているのは、とても残念。今回の訪問を第一歩として、70年代を代表する日本画25点がオーストラリアにあることを多くの人に知ってもらい、近い将来、豪州国内で常設展示、または展覧会が開催されるよう各方面に呼びかけたい」と話した。

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