チャントNSW主席医務官「2回の接種期間短縮を」

アストラゼネカ・ワクチン12週間を8週間にも

 7月11日、NSW州のケリー・チャント主席医務官は、州の60歳以上の住民が受けているアストラゼネカ・ワクチンの2回の接種間隔を12週間から短縮し、早めに免疫効果を得るようにと勧告した。

 同日付ABC放送(電子版)が伝えた。

 シドニー都市圏のコロナウイルス・アウトブレークは拡大の一途をたどっており、都市圏南西部在住だった90代の女性は家庭接触でコロナウイルスに感染し、発症した後、7月9日に検査を受け、10日朝に陽性と判定されたが、同日中にリバプール病院で死亡している。

 そのため、チャント主席医務官は、シドニー都市圏で現在流行しているデルタ株が高齢者に大きな脅威になっていることから、アストラゼネカ・ワクチンが最大限の効力を発揮する2回の接種の間隔、12週間から効力を少し犠牲にしてでもなるべく早く大勢の高齢者が免疫を獲得する方が得策と考えている。

 ほとんどの2回接種型のワクチンと同じく、1回の接種ではあまり免疫は得られず、日を置いて2回目の接種で急激に免疫効果が高まる。その間隔はファイザー・ワクチンの場合は3週間で最大の効果が得られるが、アストラゼネカの場合には12週間かかる。それより間隔を短くするごとに少しずつ得られる免疫は弱まっていき、アストラゼネカでは4週間より短くすると免疫効果がほぼ得られなくなる。しかし、8週間程度に短縮した場合には最大限ではなくとも、現在のアウトブレークを考慮すればかなりの利益があるとの判断がある。

 免疫問題の諮問機関であるATAGIは、特別な場合でも4週間より短縮しないことと発表しており、ポール・ケリー連邦主席医務官は、「2回目の接種を早めるのはリスクと利益のバランスの問題」としている。

 チャントNSW州主席医務官は、「かかりつけのGPと相談し、2回目の接種を早めてもらいたい。特にデルタ株は2回の接種が必要だということが判明しており、緊急事態でもあり、長期的な免疫効果を少し犠牲にしてでも今の危機を乗り越えなければならない」と語っている。

 7月10日に死亡した90代の女性はワクチン接種を受けていなかった。

 チャント主席医務官は、「ワクチン接種を受けていてもウイルスに感染することはあるが、発症を防ぎ、重症化を防ぎ、さらに死亡率も引き下げられる。また、このウイルスの感染で高齢者は特に重症化する傾向がある。高齢者は是非早めに2回目の接種を受けてもらいたい」と語っている。
■ソース
Older NSW residents urged to bring forward second AstraZeneca shot to battle COVID-19 outbreak

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