1988年の同性愛青年殺害容疑者ついに逮捕

70/80年代ゲイ・ヘイト殺人被害者80人の一人

 1970年代、80年代、ゲイ・マルディグラを生んだシドニーの同性愛者の戦闘的な抗議行動の背景には猛烈なゲイ・ヘイトがあった。90年代に入ってもオクスフォード・ストリートの周辺では若者グループが徘徊し、同性愛者を暴行する事件がしばしば報道され、警察はシドニー地域の「ゲイ・ヘイト殺人」被害者は80人ほどにのぼると推定している。

 5月12日朝、児童性虐待性犯罪捜査班刑事3人の編成するウェルスフォード特捜班が、スコット・ホワイト容疑者(49)をスコット・ジョンソン殺害容疑で逮捕した。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 1988年、シドニー湾入り口のノース・ヘッドの崖下で青年の全裸死体が発見された。衣類は崖の上に残されていた。死体はスコット・ジョンソンさん(27)と判明し、警察は自殺と断定した。

 スコット容疑者は当時マンリーに住む18歳失業者だったが、逮捕された時は飼い犬の「ジャズ」とともにレーン・コーブ・ノースの小さなアパートに住んでいた。

 長年、被害者の兄弟、スティーブ・ジョンソンさんは、スコットさんが殺害されたものと信じて再捜査を働きかけてきた。また、ジョンソンさんの家族や友人、シドニーのゲイ・コミュニティ、オーストラリアと北米の大勢の人々の働きかけがあった。

 5月13日、ミック・フラーNSW州警察長官は、「1988年12月、NSW州警察は、スコット・ジョンソンは殺害されたものと考え、捜査を始めた。それまでに検視法廷が3回開かれ、犯人逮捕に導いた情報には200万ドルの報償金がかけられている。

 13日のフラー長官は、「警察も間違いをする。しかし、警察組織がそのようなものだということではない」と語っている。

 2017年の3度目の検視法廷は、スコットさんが「ゲイ・ヘイト」犯罪の被害者になった可能性が大きいと判断した。フラー長官は、「新証拠もあり、2017年に特捜班を設立したが、80年代90年代に大勢の若いゲイの人々が味わった苦痛や大勢の犠牲者に対して正義を怠っていたことが私の動機だった」と語っている。

 捜査班のピーター・ヨーマンズ警部は、「私たちが未解決事件に取り組んだ時には(自殺と処理されたため)死体もなく、法的証拠もなかった。市民が新しい情報を持って警察に連絡してくれなければ今回の逮捕はあり得なかった。被疑者が有罪判決を受ければ、報償金を受け取る権利を得る証言者が一人いる」と語った。

 スコットさんの死とスティーブさんの努力は、1970年代から90年代の期間の80人を超えるゲイの人々の死亡事件を捜査するパラベル特捜班設立のきっかけになっている。

 88件の死亡事件のうち、27件はゲイ・ヘイト事件と断定され、23件は未解決でそのうち5件はゲイ・ヘイトが動機と考えられており、いずれもスコットさんの死体が発見された崖の上の、ゲイの人々のたまり場とされている地区で起きている。
■ソース
Trip to top up Opal card ends in arrest for 1988 gay-hate murder

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