NSW州警察、最高裁に抗議集会差し止め請求

黒人の死の抗議とコロナウイルス社会的規制対立

 6月6日にシドニーで予定されているアメリカの黒人の死とアボリジニの死に対する抗議行動については、グラディス・ベレジクリアン州首相は、「政治的言論の自由を侵すことはできない」としていたが、デビッド・エリオット警察相は、地元の抗議集会を「自分の関心事ではない」と発言し、「違法な」行動の主催者を相手取って州最高裁に差し止め請求する意向を明らかにした。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 アメリカのミネアポリスで起きた警察官4人によるアフリカ系アメリカ人殺害事件(警察官1人は第二級殺人で起訴)は、オーストラリア国内でも先住民族アボリジニやトーレス海峡諸島人432人が過去30年間に警察や刑務所で拘留中に死亡している事実に関心を集める結果になった。

 州政府閣僚らは、「コロナウイルス・パンデミック中の公衆衛生問題だ」としており、ベレジクリアン州首相は、「自分の発言は、行動参加者に社会的規制違反を許すものではない。週初めにごく小規模な抗議行動の届け出があったが、その後、参加者が増えることが予想されるようになってきたため、警察が最高裁に差し止め請求を出すことになった。抗議行動側に州政府のコロナウイルス社会規制を遵守する保証ができないことから、何人にも例外を許さない措置を取るしかない」と語っている。

 ミック・フラー州警察長官は、「抗議行動は最初50人ほどの参加と言っていたが、今は参加予定者が1万人を超えている。主催者が抗議行動を中止するか、我々が最高裁に訴えるしかない。コロナウイルス・パンデミックの現在、抗議行動が安全に行われる見込みがないという理由で法的措置に訴えることになった」と語っている

 さらに、「警察は主催者と交渉してきたがこれ以上交渉が進まないため、やむを得ず法廷に訴えることになった。最高裁が抗議行動開催を認めても500人が限度だ」と語っている。

 しかし、デビッド・シューブリッジ緑の党州議会議員は、「長年にわたって警察の暴力を体験してきた黒人や先住民族と連帯する世界的な運動が進んでいるさなかにNSW州警察はまったく逆行するような行動だ。警察が何を言おうと人々は抗議のために集まってくる。社会的距離を守り、平和な抗議行動になるかどうかは警察の協力次第だ」と語っている。

 VIC、SA州などの州政府は、社会的規制を守るよう呼びかけているが、NSW州のエリオット警察相よりも柔軟な対応を取っている。
■ソース
NSW Police take rally organisers to Supreme Court over ‘illegal’ protest of Indigenous treatment

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