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未成年犯罪の罰則強化 ブリスベン郊外の家宅侵入・刺殺事件を受け

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クイーンズランド州首相が対策表明

クイーンズランド州のパラシェ州首相(Photo: Wikipedia)

 オーストラリア北東部クイーンズランド(QLD)州のアナスタシア・パラシェ州首相は29日、若年者の犯罪に対する罰則を強化すると表明した。ブリスベン北郊で家宅侵入した未成年の男2人が、住人の女性を刺殺した事件を受け、刑期の延長や裁判の敏速化、警官のパトロール強化などを図る。

 事件は未成年の犯罪者に対する取り締まりや罰則の手緩さを露呈した。公共放送ABC(電子版)によると、パラシェ州首相は「州政府は(州民の)声を聞き、若年者の犯罪に対して最大限の包括的な対応を行う」と述べ、◇車の盗難への最大刑期を7年から10年に延長すること、◇武器や暴力、家屋の損壊などの夜間の犯罪の最大刑期を14年とすること、◇未成年の犯罪について、裁判所が判決の際に過去の犯罪や保釈の履歴を考慮すること、◇ソーシャル・メディアで犯罪行為を吹聴した犯罪者に対する罰則の強化、◇警官のパトロール強化、◇ブリスベン、タウンズビル、サウスポート、ケアンズの4都市で裁判手続きを敏速化すること、◇2カ所の未成年勾留施設の新設などの対策を発表した。

 事件はボクシング・デーの26日夜、ブリスベンの北方約25キロにあるノース・レイクスの住宅街で発生した。民放「7ニュース」によると、容疑者の男2人(いずれも17歳=氏名非公開)が住宅内に侵入。住民のエマ・ラベルさん(41歳)と夫のリー・ラベルさん(43歳)を刃物で刺し、エマさんは搬送先の病院で死亡、リーさんは背中に刺し傷を負った。夫妻は自宅を侵入者から守ろうとして前庭で襲撃された。娘2人は就寝中で無事だった。容疑者グループの別の未成年の2人も事件に関与した疑いが持たれている。

 容疑者の1人は昨年、同様にブリスベンのセント・ルシアの住宅に侵入して住民を刺傷する事件を起こした前科があり、有罪判決を受けて保護観察中だった。また、1人は24日のクリスマス・イブに複数の容疑で逮捕、起訴され、警察が勾留を求めていたにもかかわらず、保釈が認められていた。容疑者らはインスタグラムの投稿で、盗難車を猛スピードで運転している様子を自慢していたという。

■ソース
The shocking criminal history of boys accused of murdering North Lakes mum Emma Lovell(7 NEWS)
Queensland to introduce more severe criminal penalties for young offenders in wake of Emma Lovell stabbing(ABC News)

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