保守連合議員、$7診察料反対表明

次々と崩れていくホッキー予算政策

 トニー・アボット保守連合政権は就任以来強権的な態度で強引な政策遂行を進めてきたが、財政黒字回復を掲げた緊縮予算は低所得者に厳しく、高所得者に優しい緊縮とはほど遠い、「金持ち」のお手盛り予算の観がある。昨年の選挙では保守連合を支持した浮動層も予算案で我に返ったという情勢で保守連合支持率は低迷し、特にアボット首相支持率はそれほどカリスマ性もないビル・ショーテン労働党党首支持率を下回るようになってきている。その上に、ホッキー財相は周囲の同僚議員の制止がなければもっと低所得者に厳しい予算案を作るところだったことがメディアを通して国民に知れ渡った。

 8月4日には、予算案のもう一つの争点になっていた「$7診察料」が、野党2党、医師団体、福祉団体などの反対に加えて与党保守連合議員の中からも、「有権者の反応が厳しい」として、反対の声が高まってきている。

 4日に報道されているのは、保守連合の3議員の発言で、「GPの$7診察料を少なくとも年金生活者については免除するように」としている。しかも、その追い風のように、新しい世論調査で、回答者の3分の2が、「保守連合の予算案が通れば来年の家計は悪化する」と考えていることが明らかになっている。また、「家計が苦しくなる」との予想が大きいのは学生、年金生活者、単親世帯など低所得者層だった。

 QLD州のジョージ・クリステンセン自由国民党(LNP)議員は、「選挙区で何度かフォーラムを開いたが有権者のGP$7診察料に対する反対意見は圧倒的だ。少なくとも年金生活者または1956年以前生まれについては診察料を免除してはどうか」と発言している。また、NSW州のアレックス・ホーク自由党議員は、「患者負担は支持するが、調整すべき点も多い」と発言している。また、イアン・マクドナルド上院議員も、「患者の一部負担は理解するが、保守連合固定支持者の間でも非常に評判が悪い」と語っている。

 ピーター・ダットン保健相は、「高齢化社会になって医療補助をどうやって負担していくのかという問題に正直になる必要がある。かなりいいバランスの政策を打ち出したつもりだが聞くべきことがあれば聞くつもりだ」と語っている。しかし、ダットン大臣の「いいバランス」に同意する人はそれほど多いわけではなく、高額所得者に有利な民間医療保険還付金制度を残したまま、高所得者に比べて疾病率の高い低所得者に厳しい一律診察料負担は豪医師会などからも批判が出ている。(NP)

http://www.smh.com.au/federal-politics/political-news/coalition-mps-break-ranks-on-7-gp-charges-20140803-3d2al.html

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