「心」と「体」をリセットする ヨガ・メディテーション(QLD)

「心」と「体」をリセットする ヨガ・メディテーション

世界的に増え続けているヨガ人口。一説には世界で約3億人もいると言われており、精神と体を統合し調和の取れた状態に導くヨガやメディテーションはエクササイズとしてだけでははなく、多岐にわたる目的で取り入れられている。本特集では、そうしたヨガとメディテーションの魅力を紹介していく。(監修:Loving YOGA/ウォルダース真微さん)

多くの著名人も実践するメディテーション

メディテーション(瞑想(めいそう))とは静かに目を閉じ、雑念を払い、精神を統一すること、または特定の事柄に意識を集中させたり、イメージしたりすることを指す。一見難しい印象を持つかもしれないが、トレーニングをし、コツさえつかめば誰でも習得することができると言われている。さまざまなメディテーションの方法が提案されているが、一般的には呼吸に意識を向けるとより効果的とされる。深く、安定した呼吸をすることで集中し、究極のリラックス状態に入ることで不安が取り除かれ、疲労回復の効果があるという。更に、思考をクリアにし、集中力を高め、自律神経の乱れを整えることもできるそうだ。

こうしたメディテーションの効果は注目度が高く、著名なビジネス・リーダーやアスリート、有名人なども生活に取り入れていることでも話題になっている。音楽と組み合わせた瞑想会や、街中でもヨガ教室のクラスの1つとして行われ、専用アプリや、メディテーションをテーマにした化粧品が発売されるなど忙しくストレスが多い現代社会において自分自身と向き合う方法として浸透し始めている。

メディテーションとヨガの関係

ヨガを始めてからメディテーションという言葉を初めて聞いた、もしくは聞くことが増えたという人も多いだろう。ヨガとメディテーションの関係は今も深く、「ポーズ(アーサナ)」「呼吸法」「メディテーション」は相互に関連し、ヨガの重要な要素となっている。例えばヨガ・クラスの最後によく行われる屍(しかばね)のポーズ(シャバーサナ)も、寝て行うリラクゼーション効果の高い瞑想状態に導くポーズだ。

ヨガには約4,500年もの歴史があり、そのルーツはメディテーションにあると言われている。ヨガとは「つながり」「調和」「バランス」を意味し、古代インドでは修行法の1つとして行われ、心の動きをコントロールするさまざまな鍛錬により、心が分散せず苦しみから解放されることを目的として始まったとされている。ヨガにはいろいろなポーズがあるが、本来はメディテーションを深めるために体の動きに集中し、心身の要らないエネルギーを解き放ち、メディテーションに入りやすくするためのものがポーズであり、ヨガのルーツにもなっている。

メディテーションを始める前に

心地良い環境は瞑想に集中しやすくなる
心地良い環境は瞑想に集中しやすくなる

メディテーションにはさまざまな方法があり、必ずこうしなければならないという決まりはなく、自分にとってやりやすい方法を見つけ、継続することが重要になってくる。「呼吸」が特に重要で、呼吸に意識を向けていても雑念が浮かんでしまい集中できないこともあるが、うまくできているかどうかを気にせずに楽な気持ちで続けることでできるようになってくる。初心者でも行いやすい方法を紹介する。

①環境づくり

集中できる静かな空間を確保するためにも、テレビや携帯電話などは切っておこう。自分にとって心地良い空間になるよう、キャンドル、お香、アロマなどを焚(た)くのもお薦めだ。

②着心地の良い服に着替えて、楽に座る

ポーズとして仏像のポーズのような結跏趺坐(けっかふざ)が有名だが、自分の体調に合わせて、時には仰向けで寝た状態でも問題ない。できればいすや壁を使ったりして、背骨を真っすぐにし、楽な座り方をしよう。

③目を閉じて呼吸に意識を向ける

鼻で大きく息を吸い、ゆっくり吐く腹式呼吸を繰り返す。頭の中にいろいろなことが浮かんでも思考と距離を置いて受け流すようにする。特に、始めたばかりで頭の中を空っぽにすることが難しい場合は無理に受け流さず、自分にどんな欲求や不安があるか観察しても良いだろう。

④ゆっくりと目を開け終了

メディテーションを何分しなければならないという決まりはないが、5~15分程度が一般的。更に深い瞑想を目指す場合は1時間ぐらい続けるのが良いだろう。習慣化するまでは1分でも定期的に行った方が良いと言われている。終了時の合図を使う場合は機械的なアラーム音ではなく、鐘の音や小鳥のさえずりなどの自然の音がお薦めだ。

自分に合ったヨガを見つけよう!代表的なヨガの種類

アシュタンガ・ヨガ(Ashtanga Yoga)

数あるヨガの中でも難易度が高く、運動量が多いため、中・上級者 向けと言われているアシュタンガ・ヨガ。太陽礼拝など動きがダイナ ミックで、ポーズからポーズが途切れることなく流れるように続き、 代謝アップや肉体を鍛える効果もあり、アクティブなヨガが好きな人 や男性にも人気のヨガだ。アシュタンガではポーズの流れも、呼吸法 も決まっているため慣れるまでは大変だが、「動く瞑想」と言われる ほど突き詰めるとリラックス効果が高い。また、インストラクターを 伴うクラスをレッド・クラスと言う。

パワー・ヨガ(Power Yoga)

パワー・ヨガは1990年代にアシュタンガ・ヨガをベースに現代人 の生活スタイルに合わせアレンジされたもので、世界的なヨガ・ブー ムのきっかけにもなった。名前の通り、パワフルな動きが多く、ボ ディー・メイクやエクササイズとして取り入れている人も多い。よく似 ているエクササイズとして、ヨガの要素を取り入れている「ピラティ ス」がある。ピラティスがリハビリの一環としてスタートし、体幹を支 える体の内側の筋肉を鍛えるのに対し、ヨガは、ストレッチや呼吸に 重点をおいて、心身の統合と柔軟性や筋肉の強化を目指している。

ハタ・ヨガ(Hatha Yoga)

「ハタ」とはサンスクリット語で「Ha=太陽」、「Tha=月」という意味。 この2つの言葉を組み合わせて「陰と陽」の意味があり、陰と陽が織り なす力強いヨガとして知られている。現代のほとんどのヨガがハタ・ヨ ガだと言われており、派生してアシュタンガ・ヨガ、パワー・ヨガなどもあ る。自分の心と体に向き合い、ストレスによる自律神経の乱れやバラン スを整えることを重視している。運動量はレベルによってさまざまだ。

ヴィンヤサ・ヨガ(Vinyasa Yoga)

ヴィンヤサ・ヨガは、運動量が最も多いと言われているアシュタンガ・ ヨガから派生したヨガであり自由と創造性を加えて、伝統的なポーズ に呼吸を合わせて流れるようにポーズを行っていく。決められた流れ のアシュタンガ・ヨガと違い、独創的なものが多く、インストラクターの 個性も出るため、ポーズなのか、瞑想なのか何を重視するのかを考え、 目的に合わせたインストラクターを選ぶことが大切だ。

陰ヨガ(Yin Yoga)

アシュタンガ・ヨガ、ヴィンヤサ・ヨガ、パワー・ヨガのように運動量 が多いヨガを「陽ヨガ」と呼ぶのに対し、筋肉の緊張を緩め、1つひ とつのポーズに時間をかけて行い、ゆったりとした動きと深い呼吸で じっくりと体をほぐしていくヨガ。動きがゆっくりのため、ヨガ初心者 や、幅広い年代に人気だ。リラックス効果が高く、集中力アップ、体 の凝り解消、柔軟性が高まるなどの効果がある。

プレナタル・ヨガ(Prenatal Yoga)、プレグナンシー・ヨガ(Pregnancy Yoga)

妊娠中でも行えるヨガのことで、日本では「マタニティ・ヨガ」と呼 ばれている。医師に相談は必要だが、クラスによるが妊娠13~16週 ごろから行える。妊婦でも無理なくできる動きで構成されていて、 ゆっくりと有酸素運動ができる。普段あまり使用しない筋肉を使い ながら、妊娠中の負荷で凝りやすい筋肉をほぐしてくれるため、妊娠 時期に起きやすいむくみ、腰痛、貧血など体の不調を解消するだけ でなく、不安やストレスを軽減してくれる効果がある。

ヨガ&メディテーションのある生活 in Australia

日常に取り入れ、楽しんでいる読者のヨガ&メディテーション・ライフを紹介

サラママさん

毎週通っているヨガ教室での1枚
毎週通っているヨガ教室での1枚

●ヨガ・メディテーション歴:2年3カ月

●始めたきっかけ:育児に追われて自分の体のケアもしたいと考えていた時に、子連れOKで日本語でヨガができる所があったので始めました。

●現在のヨガ&メディテーション・ライフ:インドロピリー(Indooroopilly)でヨガをしています。毎週ヨガをすることで普段使わない筋肉も使い、体が柔軟になりました。アロマを使ったヨガは精神的にとてもリラックスできるので、ヨガの後は前向きになります。普段は週末の時間がある時に10~20分程ヨガをしていますが、今後は毎日5分でも取り入れたいと思います。

KYさん

ハイ・ランジのポーズ
ハイ・ランジのポーズ
リバース・ウォーリアーのポーズ
リバース・ウォーリアーのポーズ

●ヨガ・メディテーション歴:8年

●始めたきっかけ:子育てに追われる毎日を過ごしていましたが、子どもが幼稚園に通うようになり、少し昼間に時間ができたので子育てで悪化した腰痛に良いかと思い、近所のヨガ教室に通い始めました。

●現在のヨガ&メディテーション・ライフ:最初はエクササイズ的な意味合いでのヨガを楽しんでいましたが、やっているうちに精神的な面での効果をより感じるようになりました。私の日課は、朝起きたらすぐにメディテーションを20分することです。1日が始まってしまうとなかなか組み込むのは難しいですし、私の場合は、1人になれる時間が朝一の家族が起きていない時間帯しかないからです。メディテーションを通して変わったことは、自分の感情を俯瞰(ふかん)できるようになったことです(もちろん常にというわけではないですが)。「今、自分は怒りを感じている」、「悲しいんだな」といった感情に埋もれずに、ただ一時の自分の状態だというように受け止めやすくなりました。ヨガの練習は週に2~3回近所のスタジオに通っています。自分で練習することもありますが、私の場合はスタジオに行って他の人と一緒に練習した方が頑張ることができますし、自分の好きなやりやすいポーズだけをしないで、苦手なポーズ、まだうまくできないポーズなどもバランス良く練習ができるからです。今後のヨガの目標は、ヨガ哲学についてもっと深く学んでいきたいと思っています。好きなポーズは、シャバーサナですね。一生懸命練習した後に、できなかったことへの不満も全て手放す時間、ヨガの効果が体に浸透するシャバーサナの時間が好きです。

Naoさん

家族みんなでヨガごっこ
家族みんなでヨガごっこ
娘と息子もヨガを習ったので、ポーズもお手の物!
娘と息子もヨガを習ったので、ポーズもお手の物!

●ヨガ・メディテーション歴:10年

●始めたきっかけ:長時間のデスク・ワークや持病のぎっくり腰と椎間板ヘルニアから来る腰痛、肩凝り、頭痛の予防と緩和のために始めました。

●現在のヨガ&メディテーション・ライフ:現在はヨガ教室に通っています。家事、子育て、仕事と毎日バタバタと忙しい自分にご褒美のような大切な時間です。高品質のアロマ・オイルを使ったり、センスの良い音楽をかけたり、リラクゼーション・タイムのヘッド・マッサージやレイキなどヨガ以外も楽しんで通っています。先生のふんわりした雰囲気にも毎週癒されています。教室に通い出してから自分がどれだけヨガが好きか、合っているか知ることができました。子育てに追われ、家でゆっくりヨガをする時間がないのですが、体が痛い時や腰痛になりそうだと感じる時はレッスンで習ったストレッチやヨガのポーズをします。ストレス・レベルが高い時も「4 Count Breath」という呼吸法で気持ちを落ち着けます。イライラしている時にお薦めです。好きなポーズは基本の太陽礼拝のポーズと片足の鳩のポーズです。今後は1つひとつのポーズを奇麗にできるようになること、家でもヨガの時間を持つことが目標です。いつかは支えのある頭立ちのポーズができるようになりたいです!

Asumさん

公園でリラックスしながら外ヨガ
公園でリラックスしながら外ヨガ
日課のビーチ・ヨガ
日課のビーチ・ヨガ

●ヨガ・メディテーション歴:7年

●始めたきっかけ:友人に誘ってもらい、ホット・ヨガの体験に行ったのがきっかけでした。体を動かすことが気持ち良かったのと、最後のお休みのポーズ「シャバーサナ」で全てを委ねる感覚が大好きになり、定期的に通うようになりました。

● 現在のヨガ& メディテーション・ライフ:毎朝起きたら、ベッドの上で20分のメディテーションをします。頭の中に浮かんできたことを1つずつ整理していき、落ち着いて呼吸に集中します。終わった後はすっきりして穏やかな気持ちになり、新しいアイデアが浮かんだりするのでとても良い時間です。アーサナはレッスンを受けたり、友達と公園やビーチで外ヨガをしたり、自分の部屋で1人練習をしています。ヨガを始めてから自分と向き合う時間が増えて、落ち着き、安定感が生まれたと思います。好きなポーズは立ち木のポーズです。バランス感覚や集中力を使うので達成感があります。今後は日本に帰国したら、フィットネスというよりはメディテーションを取り入れてリラックスできる楽しいヨガ・クラスをしたいと思っています。また、海外からの旅行者や移住者向けに英語でヨガを教えたいとも考えています。


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