豪州不動産事情/2017年7月の不動産の見通し

不動産のプロに聞く 豪州不動産事情

第61回
今月の不動産の見通し

シドニーの住宅事情については、今まで一戸建て住宅の建築戸数が集合住宅よりも多く建築されていました。しかし、今年の4月に、初めてアパートの建築戸数が一戸建て住宅を上回り、時代が大きく変化したというニュースを目にしました。

特にシドニー西部のパラマタ・エリアにおいては、高層マンションの着工が今後も多く見込まれており、住宅供給における状況は変わり続けると予測されます。

また最近では、シドニーCBDから5キロ圏内のエリアは賃料も高いため、賃料を抑えるために同市西部に移り住む傾向が増えてきています。この賃料上昇の背景には、2011年時点で4.25パーセントだった政策金利が下がり始めたことが挙げられます。現在、同金利は1.5パーセントを維持しています。住宅ローンを抱える人にはうれしい金利ということもあり、同金利の低下に伴い、16年までは年々勢い付いて不動産価格は上昇を続けました。

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2012年のファースト・ホーム・バイヤーの割合

2012年のファースト・ホーム・バイヤーの割合
2017年のファースト・ホーム・バイヤーの割合

2017年のファースト・ホーム・バイヤーの割合

この不動産価格上昇の中で、12年時点では集合住宅の中間価格帯が200万ドルを越える地域は6つだけでしたが、現在では78の地区にまで達しました。

また、一戸建ての中間価格帯は50万ドル以下の地区は150でしたが、現在は4つの地区のみと大幅に減少しました。

不動産価格の上昇により、ファースト・ホーム・バイヤーにおいても、この不動産価格の高騰で住宅が購入出来ないという事態になりました。その対策として、7月から印紙税の優遇制度も実施されますが、それだけの恩恵で不動産購入が出来るかどうかは疑問です。

シドニーの不動産物件価格は、一部のエリアで停滞しているのに対し、緩やかではあるものの物件価格が上昇を続けているエリアもあります。今後も街作りのためのインフラ設備が整えられるため、不動産価格は上がると見込まれています。


豪州不動産事情

 

スターツ・インターナショナル・オーストラリア
取締役シドニー支店長
寺田環
NSW州不動産業者免許(フルライセンス)所持

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