法律相談室/人工知能発達と自動車運転車の未来 その1

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日豪プレス 法律相談室

第46回 人工知能発達と自動車運転車の未来 その1

「完全人工知能(AI)の開発が人類の終焉を告げることになるかもしれません……。AIは自分自身で人工知能を改変し、発展するようになるでしょう。しかも、驚異的なスピードで。はかなきもの、それは人類。遅々とした進化をたどるその存在は、AIには太刀打ちできず、人間は人工知能にその座を奪われてしまうでしょう」(2014年12月スティーブン・ホーキング博士)

毎年、身近な道路で膨大な数の自動車事故が発生しているので、交通事故による死傷者のニュースを聞いたとしても、その1つひとつに対する人びとの反応は鈍いかもしれません。しかし、先日起きたある事故は人びとの話題となり、世界に警報を発することとなりました。

2018年3月20日、米国アリゾナ州テンピでウーバー(Uber)社が所有する自動運転車が49歳の歩行者に衝突し、死亡させるという事故が発生しました。

衝突後に横転してしまった自動運転SUV。史上初、自動運転車が起こした死亡事故現場
衝突後に横転してしまった自動運転SUV。史上初、自動運転車が起こした死亡事故現場

人がAIに管理を委ねることで、世界は惨めな状況に陥るかもしれませんが交通安全の向上という観点からは、自動運転車の利点を見落としてはいけません。当然、自動運転車も時々ミスを起こすことがあるでしょう。長い目で見れば、その数は人間のミス(ヒューマン・エラー)で起こる自動車事故数よりもはるかに少ないと思われます。

しかし、自動運転車導入に当たって多くの法的問題が提起されているのも事実です。

では、自動運転車のミスにより事故が発生した場合、責任の所在は一体どこにあるのでしょうか。次回は、その点についてお話ししたいと思います。


エマ・オブリー
豪州弁護士。2015年6月MBA法律事務所入所。英日バイリンガルを生かし、同所の日本語部門で、交通事故や労災の負傷者の法律相談に日本語で対応する

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