【日本の不動産】「季節要因」が不動産の賃貸経営に影響?

そこが知りたい!日本の不動産

第10回 「季節要因」が不動産の賃貸経営に影響?

南北に長い日本列島。気候も人々の暮らし方も、地域によってさまざまです。日本で不動産の賃貸経営をするには、「季節要因」を頭に入れておく必要があります。

寒冷地での雪の影響

特に影響の大きいのは「雪」。北海道、東北、日本海側など、雪の多い地方の物件を買う場合、冬場の入居付けはどうしてもスローになります。逆にいうと、退去も少なくなります。ですので札幌あたりの大家さんは、11月の初雪が降る前に満室にすることを心がける方も多いのです。

また、寒冷地で土地付きの物件を買う場合、除雪車が入りやすいか、雪を一時置きするスペースが確保されているか、雪庇(屋根上にできる雪の塊)が通行人に当たってケガをさせるリスクがないかどうかを、事前に確認する必要があります。

また給湯器に水が入ったままだと、冬の厳寒期に凍って機器損傷のリスクになるので、必ず「水抜き」する必要も。これらは北海道に住んでいれば常識ですが、東京など、雪の少ない温暖地のオーナーが気付きにくい点なので、注意しましょう。

また、冬場の札幌や盛岡を歩けば分かりますが、駅やバス停から家まで、わずか徒歩数分であっても、とにかく寒いし、雪や氷の上は歩きにくい。夏場よりずっと時間がかかります。寒い地方で「徒歩5分」という立地は、東京など暖かい地方の「徒歩10分」くらいに相当すると考えるのが無難でしょう。

必要な冷暖房設備の違い

また、冷暖房機器のニーズやコストも、当然ながら地域によって違います。東京、大阪、福岡など、夏場が蒸し暑い地域では、冷房設備は必須。逆に冬場は、石油ファンヒーター程度で済ませる入居者が多くなります。

逆に仙台以北に行くとクーラーのニーズは比較的少ないですが、冬場の暖房には当然お金がかかります。特に北海道では、大型物件にはセントラル・ヒーティング、駐車場にはロード・ヒーティングが当たり前の世界。賃貸経営するには、暖房コストも見込んでおきましょう。

家の構造は?

気候の違いは家の構造にも影響します。東京あたりのアパートは、外階段でも別段問題ありませんが、北海道・東北の降雪地では外階段のあるアパートは雪が積もり、凍る、滑る…と危険なため、内階段のあるアパートに比べて競争力が落ちてします。寒冷地賃貸経営では、外断熱構造、二重窓、床暖房といった設備の価値が高いのもポイントということになりますね。



鈴木学◎グローバルに展開する不動産投資家。日豪を中心に世界7カ国で不動産に投資。投資案件開拓やセミナー講演で毎月のように世界各国へ出張。2000~05年シドニーに在住。現在は豪州国藉の妻、2人の子どもと東京在住 
Web: asia-pacific.tv

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