不動産を購入する際の補助金・Great Start Grant について

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法律は何となく難しいもの――そう思ってはいませんか?しかし法律は私たちの日常生活と切っても切り離せないもの。このコラムでは毎月、身の回りで起こるさまざまな出来事を取り上げ、弁護士が分かりやすく解説を行います。

第5回:不動産を購入する際の補助金・Great Start Grant について

“Great Start Grant”とはオーストラリア政府による補助金の1つで、もともとはGST導入による不動産購入時の影響を緩和する目的で2000年7月1日にシステムが導入されました。当初は全州共通のFirst Home Owner Grantという名称で、初めて不動産を購入される人達全員を対象に一律7,000ドルが支給されていました。

現在は州ごとにシステムが異なりますので、支給される額面も条件も州ごとに異なりますが、どの州でも新築物件の購入が適用の条件となっています。ここでいう新築物件とは過去に占有されたことのない居住用物件の他、Substantially renovated homes(大幅補修及び改装が行われた中古居住用物件)も含まれますが、商業用物件や農業用物件などは含まれません。

クイーンズランド州の場合、12年10月11日以降からは現行のGreat Start Grantが開始されており、16年1月1日時点のGreat Start Grantでは、オーストラリア国内で初めてであり、かつクイーンズランド州内でマイホームを購入されるオーストラリア人(及び永住権所有者)全員を対象に購入額が75万ドル未満の新築物件を購入した際に15,000ドルが支給されます。


ただし、自分が住まない場合(投資物件として賃貸に出したり、親族に貸す場合など)はマイホームとしての申請を行う事は認められていませんので注意が必要です。また、この補助金は初めてマイホーム購入する人を対象にしているため、たとえ共同名義にしていなくても配偶者の方が過去に不動産を購入したことがある場合でしたり、購入してから1年も住まずに売却された場合などには、返済しなければならないなど補助金を受けるにあたって、いくつかの制限が設けられています。

クイーンズランド州ではGreat Start Grant以外にもFirst Home Concessionsと呼ばれるTransfer Duty(不動産取得税)の免除・割引についての適用を受けることができますので、初めて不動産を購入される場合には上手く活用していただきたいところです。

詳しくは政府のウェブサイトに記載されていますので、不安な点がある場合には最新の情報に照らし合わせて確認されるか専門家に相談される事をお勧めします。


弁護士:神林佳吾(神林佳吾法律事務所代表)
1980年東京生まれ。95年渡豪、2004年クイーンズランド大学経営学部・法学部、同大学大学院司法修習課程修了後、弁護士登録。以後10年以上にわたって訴訟を中心に応対

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