夢のマイホーム/Winners VS. Losers

夢のマイホーム計画

オーストラリアで夢のマイホーム計画

第109回 Winners VS. Losers

今年7月、NSW州政府はファースト・ホーム・バイヤーの住宅物件購入を手助けするための新らたな政策を発表しました。果たしてファースト・ホーム・バイヤーはマーケットに戻って来れるのか−−。NSW州政府のファースト・ホーム・バイヤーに対する支援は以下の通りです。

・印紙税は物件の中古、新築を問わず65万ドルまで無料
・65万ドルから80万ドルまでの物件は印紙税のディスカウント
・60万ドルまでの新築物件の購入、家を建築する場合は75万ドルまでであれば1万ドルの付与

物件が65万ドルの場合、その印紙税は2万4,740ドル。ファースト・ホーム・バイヤーはかなり大きな金額をセーブ出来、その分を頭金に回すことが出来ます。その意味ではこの政策の“Winners”はファースト・ホーム・バイヤーと言えるでしょう。

しかし、NSW州はこの税収分をどこかから回収しなくてはなりません。今回の政策の受益者、つまり”Winners”がファースト・ホーム・バイヤーだとすれば、損を被る“Losers”はオーストラリア国外に居住する外国人投資家でしょう。外国人投資家が物件を購入する場合の印紙税が4%から2倍の8%に上昇、土地税も0.75%から2%に上昇しました。65万ドルの物件を購入する場合、印紙税プラスその他の諸経費で7万6,740ドルもの税金が掛かることになったのです。

既にオーストラリアのほとんどの銀行が外国人投資家に対して融資を中止しているので、今回の新政策も加わえることで、更に外国人投資家のマーケットへの介入を減らし、物件価格の高騰を抑えたいという政府の意向が読み取れます。また、政府は高騰するシドニーの物件価格を抑えるため、物件の供給数の増加につながる施策も同時に発表。2011年に約400万人だったシドニーの人口は、17年には557万人と急激な増加を続け、物件の供給が人口の増加に追い付いていないのは明らか。物件の供給が少しでも追いつくことを期待するばかりです。

日本のバブル期の崩壊のように、オーストラリアの不動産市場もいつかはバブルが弾けるのではないかと言われて久しいです。今回の政策によって、外国人投資家による投資が減り、物件価格が落ち着くのであれば、たとえファースト・ホーム・バイヤーがたくさん戻ってこなくとも、まずは成功と言えるかもしれません。

■️NSW州政府「A fair go for first home buyers」
Web: www.nsw.gov.au/improving-nsw/projects-andinitiatives/first-home-buyers


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