【税とビジネス】税金における公平性

税金における公平性

今月号では税金の公平性について考えてみましょう。何をもって「公平」と言うのでしょうか。税金を公平に課税するために、「売る側に課せば良い」「稼いだ者に課せば良い」「何歳以上に課せば良い」などいろいろな課税方法が考えられます。一番簡単な公平性は「一律○○ドル」ですが、これでは貧困層と富裕層が一緒の金額になり、負担割合としては公平とは言えません。

税金の公平性には、以下のようにいろいろな考え方があります。

  1. 使った者が払う。
  2. 収入の多い者が払う。
  3. 資産を多く持つ裕福な者が払う。
  4. 収入が同じなら状況、境遇によって変わる。

例えば、①は道路の利用者が税金を負担する、喫煙者が税金を負担するなど。②は稼ぐ人ほど多く税金を払う、③は不動産所有者が税金を負担する、④は片親と両親家庭の税金額を変える、子どもの数により税金額を変えるなどです。

例えば、宴席の会計でも「割り勘じゃなく大酒呑みが多く払ってよ」「高給取りなんだからおごって」「持ち家も貯蓄もあるあなたが多く出して」「あなたは子どもが1人、私は4人もいるから少なくて良いはず」と心の中では文句ばかり。税金も一緒で解決点はないのです。そうした中、各国は税金のルール「税法」を作り、何とか課税しています。オーストラリアでは、該当する税率の枠を超えた金額の部分のみ、その税率が適用される超過累進税率方式が採用されています。

またGST(消費税)は、物やサービスを買うと一律で10%の税金を払います。ただし、オーストラリアは現在、日本で議論されている軽減税率を取っており、生活に最低限必要な物とみなされる物には消費税が掛かりません。スーパーマーケットで買い物した際にレシートを見てみてください。「*」がある物が消費税が掛かっている物です。

「Parenting Payment Single」を受給している片親家庭や年金生活者は税控除があります。不動産を持っている人は「レイツ」を払います。喫煙者はたばこを買うとたばこ税を払っています。

上記を見れば、現金で給料をもらい過少申告する、ファミリー・タックス・ベネフィットを多くもらう、センターリンクの不正受給、(最近摘発が続いている)パートナーがいるのにシングルだとする人たちによって、きちんと納税している人にとってどれだけ公平性が崩されているかが分かると思います。

そして、何とオーストラリアはワーキング・ホリデー・ビザ保持者というだけで、高い税金を課せられる、世界でも類を見ないビザによって税金が変わる国なのです。


賀谷祥平
競馬騎手、Ezy Tax Solutions Pty Ltd代表取締役。豪州公認会計士、米国公認会計士、登録税理士。James Cook University MBA、University of New England会計学修士、上智大学経済学部卒。2001年上智大学在学中に、騎手を志し豪州の競馬学校に入学。03年、NSW州Coffs Harbour競馬場にて騎手デビュー。現在はNorth QLDで騎乗している。
Web: www.facebook.com/shoheikaya

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